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SHUTDOWN(8)
SHUTDOWN(8) Linux Programmer's Manual SHUTDOWN(8)

名前

shutdown -システムを閉じて終了させる

書式


shutdown [ -h | -r ] [ -fqs ] [ now | hh:ss | +mins ] [ message ]
reboot [ -h | -r ] [ -fqs ] [ now | hh:ss | +mins ] [ message ]
fastboot [ -h | -r ] [ -fqs ] [ now | hh:ss | +mins ] [ message ]
halt [ -h | -r ] [ -fqs ] [ now | hh:ss | +mins ] [ message ]
fasthalt [ -h | -r ] [ -fqs ] [ now | hh:ss | +mins ] [ message ]

説明

shutdown はシステムの電源停止やリブートの準備をする。いつ停止するかを、時刻または現在からの待ち時間で指定できる。すべてのユーザーに、シャットダウンの警告メッセージが送られる。コマンドラインでメッセージが指定されなかった場合には、 shutdown は送信するメッセージを尋ねてくる。ただし -q オプションをセットした場合には尋ねない。
 
haltshutdown -h -q now と同じ。
 
fasthaltshutdown -h -q -f now と同じ。
 
rebootshutdown -r -q now と同じ。
 
fastbootshutdown -r -q -f now と同じ。
 
何も指定されなかった場合、デフォルトの待ち時間は 2 分になる。
 
シャットダウンの 5 分前に (あるいはシャットダウンが 5 分以内に行われる場合には直ちに)、 /etc/nologin ファイルが作成され、「システムがダウンするのでログインはできない」旨のメッセージが書き込まれる。 login(1) プログラムはこれ以降、スーパーユーザー以外のログインを許可しない。またこのとき、すべてのユーザーにメッセージが送信される。
 
シャットダウンの時間になると、 shutdown はすべてのユーザーに通知を出し、以降 getty(8) プロセスを再生成 (spawn) しないように init(8) に伝える。その後 /var/log/wtmp ファイルにシャットダウンの時間を書き込み、他のすべてのプロセスを kill し、 sync(2) を実行してすべてのディスクをアンマウントし、再び sync(2) を実行、少し待ってシステムを終了させるかリブートさせる。
 
全てのディスクのアンマウントに先立ち、 SIGQUIT シグナルが init プロセスに送られ、これによって shutdown(8) が起動される。こうすれば、 init の古い inode が unlink された場合でもクリーンにアンマウントを行うことができる。カレントのプロセス ID (PID) が 1 の場合は、 shutdown(8) は永久に停止する。

オプション

-h
システムを停止 (halt) する。リブートしない。このオプションはシステムの電源を落とすときに用いられる。
-r
システムをリブートする。
-f
高速指定。システムがリブートするとき、ファイルシステムをチェックしないようにする。具体的には /fastboot を作成する。このファイルは /etc/rc によって検知(および消去)されるようになっていなければならない。
-q
メッセージ抑制。このオプションが指定されるとデフォルトのブロードキャストメッセージが用いられる。メッセージの入力を求めるプロンプトをユーザーに出さない。
-s
シングルユーザーモードでリブートする。具体的には /etc/singleboot を作成する。このファイルは simpleinit(8) によって検知(および消去)されるようになっていなければならない。

ファイル

/etc/rc /fastboot /etc/singleboot /etc/nologin /var/log/wtmp /etc/shutdown.conf

設定

設定ファイル /etc/shutdown.conf を用いればマシンを停止するときの動作を決定することができる。現在サポートされているファイル形式は非常に単純なものである。第一行には空白で区切った二つの文字列を記述する。最初の文字列は HALT_ACTION とし、第二の文字列には停止時の動作を指定する。以下のオプションが適用できる。
halt
単にシステムを停止する。デフォルトの動作である。他のオプションが失敗した場合にもこの動作が行われる。
power_off
カーネルの電源断機能を利用しようとする。 APM (Advanced Power Management) 機能のあるマシンでのみ利用できる。
programname
電源を切るために動作させるコマンドを指定する。最初の文字は "/"でなければならない。このコマンドはルートファイルシステムだけで (かつリードオンリーで)、さらにデーモンがない状態で動作する必要がある。

関連項目

umount(8), login(1), reboot(2), simpleinit(8), init(8)

バグ

BSD 版の shutdown と異なり、ユーザーはシャットダウンの通知を一度または二度しか受け取らない。 BSD 版ではこの通知は何度も、しかも「黙示のとき」が近づくにつれ、ますます頻繁に発送される。これを仕様であるとみなしている人もいるかもしれない。

著者

このページは、 Peter Orbaek (poe@daimi.aau.dk) によって書かれた shutdown の解説である。
2 March 2000 Linux 2.0