LOOKUP_DCOOKIE(2) |
Linux Programmer's Manual |
LOOKUP_DCOOKIE(2) |
名前
lookup_dcookie -ディレクトリ・エントリのパス名を返す
書式
int lookup_dcookie(u64
cookie
, char *
buffer
, size_t
len
);
説明
cookie 値で指定されたディレクトリ・エントリのフルパス名を検索する。 cookie は、個々のディレクトリ・エントリを区別する内部識別子 (opaque identifier) である。引き数で指定されたバッファに、ディレクトリ・エントリのフルパス名が格納される。
lookup_dcookie() が正常に値を返すためには、カーネルがディレクトリ・エントリへの cookie 参照を保持していなければならない。
返り値
成功した場合、
lookup_dcookie() はバッファにコピーしたパス文字列の長さを返す。エラーの場合は-1 を返し、
errno に適切な値を設定する。
エラー
-
EFAULT
-
バッファが有効でなかった。
-
EINVAL
-
検索が行われた時、cookie とディレクトリ・エントリのマッピングがカーネルに登録されていなかったか、または cookie が有効なディレクトリ・エントリを参照していない。
-
ENAMETOOLONG
-
名前がバッファに入り切らなかった。
-
ENOMEM
-
カーネルが、パス名を保持する一時バッファ用のメモリを割り当てることができなかった。
-
EPERM
-
プロセスが cookie 値を検索するのに必要なケーパビリティ
CAP_SYS_ADMIN を持っていない。
-
ERANGE
-
バッファが、ディレクトリ・エントリのパス名を収容するのに十分な大きさではなかった。
バージョン
Linux 2.5.43 以降で利用できる。エラー
ENAMETOOLONG を返す仕様は 2.5.70 で追加された。
準拠
lookup_dcookie() は Linux 独自の関数である。
注意
lookup_dcookie() は特殊な用途に使われるシステムコールで、現在のところ oprofile profiler で使われているだけである。
指定されたディレクトリ・エントリが削除されていた場合、返されるパス名の最後に " (deleted)"という文字列が付加されることがある。
この文書について
この man ページは Linux
man-pages プロジェクトのリリース 3.51 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。