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FCHMODAT(2)
FCHMODAT(2) Linux Programmer's Manual FCHMODAT(2)

名前

fchmodat -ディレクトリファイルディスクリプタから相対的な位置にあるファイルのアクセス権を変更する

書式


#include <fcntl.h> /* AT_* 定数の定義 */
#include <sys/stat.h>
 

int fchmodat(int dirfd , const char * pathname , mode_t mode , int flags );
 

glibc 向けの機能検査マクロの要件 ( feature_test_macros(7) 参照):
 
fchmodat():
glibc 2.10 以降:
_XOPEN_SOURCE >= 700 || _POSIX_C_SOURCE >= 200809L
glibc 2.10 より前:
_ATFILE_SOURCE

説明

fchmodat() システムコールは、この man ページで説明している違いがある以外は、 chmod(2) と全く同じように動作する。
 
pathname で指定されるパス名が相対パスである場合、ファイルディスクリプタ dirfd で参照されるディレクトリからの相対パス名として解釈される ( chmod(2) では、相対パスは呼び出し元プロセスのカレントワーキングディレクトリからの相対パスとなる)。
 
pathname が相対パスであり、かつ dirfd が特別な値 AT_FDCWD である場合、 pathname は ( chmod(2) と同じように) 呼び出し元プロセスのカレントワーキングディレクトリからの相対パス名として解釈される。
 
pathname が絶対パスである場合、 dirfd は無視される。
 
flags は 0 または以下のフラグである。
AT_SYMLINK_NOFOLLOW
pathname がシンボリックリンクの場合は、それを辿るのではなく、リンク自身に対して (アクセス権の変更の) 操作を行う。このフラグは現在のところ実装されていない。

返り値

成功した場合、 fchmodat() は 0 を返す。エラーの場合、-1 が返されて、 errno にはエラーを示す値が設定される。

エラー

chmod(2) と同じエラーが fchmodat() でも起こる。 fchmodat() では、その他に以下のエラーが起こる:
EBADF
dirfd が有効なファイルディスクリプタでない。
EINVAL
flags に不正なフラグ値が指定された。
ENOTDIR
pathname が相対パスで、かつ dirfd がディレクトリ以外のファイルを参照するファイルディスクリプタである。
ENOTSUP
flags にサポートされていない値 AT_SYMLINK_NOFOLLOW が指定された。

バージョン

fchmodat() は Linux カーネル 2.6.16 で追加された。ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.4 で追加された。

準拠

POSIX.1-2008.

注意

fchmodat() が必要な理由については、 openat(2) を参照すること。
 
GNU C ライブラリのラッパー関数は、このページに記載された POSIX で規定されたインターフェースを実装している。このインターフェースは、対応する Linux のシステムコールとは異なり、システムコールの方は flags 引き数は 持たない

関連項目

chmod(2), openat(2), path_resolution(7), symlink(7)

この文書について

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.51 の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2012-05-22 Linux