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ACCEPT_FILTER(9)
ACCEPT_FILTER(9) FreeBSD Kernel Developer's Manual ACCEPT_FILTER(9)

名称

accept_filter, accept_filt_add, accept_filt_del, accept_filt_generic_mod_event, accept_filt_get入力接続フィルタ

書式

#include < sys/types.h>
#include < sys/module.h>
#include < sys/socket.h>

#define ACCEPT_FILTER_MOD

#include < sys/socketvar.h>

int
accept_filt_add( struct accept_filter *filt);

int
accept_filt_del( char *name);

int
accept_filt_generic_mod_event( module_t mod, int event, void *data);

struct accept_filter *
accept_filt_get( char *name);

解説

accept フィルタは、カーネルが入力接続を前処理することを、アプリケーションが要求することを可能にします。 accept フィルタは、 SO_ACCEPTFILTERoptname で渡すことで、 setsockopt(2) システムコールを介して要求されます。

実装に関する注

accept フィルタになりたいモジュールは、システムに struct accept_filter 構造体を提供しなければなりません。

struct accept_filter { 
 char accf_name[16]; 
 void (*accf_callback)(struct socket *so, void *arg, int waitflag); 
 void * (*accf_create)(struct socket *so, char *arg); 
 void (*accf_destroy)(struct socket *so); 
 SLIST_ENTRY(accept_filter) accf_next; /* リストの次のエントリ */ 
};

そのモジュールは、 malloc(9) で割当てられた struct accept_filter 構造体へのポインタを渡す関数 accept_filt_add() を使用して、それを登録するべきです。

struct accept_filter のフィールドは以下の通りです。

accf_name
フィルタの名前です。これはユーザ領域からアクセスされる方法です。
accf_callback
接続が確立されたときにカーネルが実行するコールバックです。これは socket upcall と同等で、そのコールバックがソケットのフラグを変更しない限りは、接続が確立したとき、またソケットに新しいデータが届くたびに、呼出されます。
accf_create
監視しているソケット上に setsockopt(2) がフィルタをインストールするたびに呼出されます。
accf_destroy
ユーザがそのソケット上の accept フィルタを取り除くたびに呼出されます。

accept_filt_add() 関数を使用して登録されたときに accept_filter.accf_name に使用された同じ文字列が accept_filt_del() に渡されると、その後カーネルはそれ以上のユーザ領域のそのフィルタの使用を禁じます。

accept_filt_get() 関数は setsockopt(2) システムコールを介して使用されるための accept フィルタを見つけるために内部で使用されます。

accept_filt_generic_mod_event() 関数は自分自身をロードおよびアンロードするための引数フィールドを使用しない accept フィルタのために、コードの重複を避ける単純な方法を提供します。この関数は、 DECLARE_MODULE(9) マクロのために moduledata_t 構造体の中で使用されることが可能です。

歴史

accept フィルタ機構は FreeBSD 4.0 で導入されました。

作者

このマニュアルページは Alfred Perlstein, Sheldon Hearn および Jeroen Ruigrok van der Werven によって書かれました。

accept フィルタの構想は Yahoo! の David Filo によって開拓され、 Alfred Perlstein によってローダブルモジュールシステムに改良されました。

June 25, 2000 FreeBSD