ZDB(8) | FreeBSD System Manager's Manual | ZDB(8) |
名称
zdb — zpool のデバッグと一貫性の情報を表示する書式
zdb | [ -CumdibcsDvhLXFPA][ -e [ -p path...]][ -t txg] poolname [ object ...] |
zdb | [ -divPA][ -e [ -p path...]] dataset [ object ...] |
zdb | -m [ -LXFPA][ -t txg][ -e [ -p path...]] poolname |
zdb | -R [ -A][ -e [ -p path...]] poolname vdev: offset: size[ : flags] |
zdb | -S [ -AP][ -e [ -p path...]] poolname |
zdb | -l [ -uA] device |
zdb | -C [ -A][ -U cache] |
解説
zdb ユーティリティは、デバッグといくらかの一貫性のチェックを実行するのに役に立つ ZFS プールに関する情報を表示します。それは、汎用のツールでなく、オプション (と機能) が変わるかもしれません。これは、 fsck(8) でも fsdb(8) ユーティリティでもありません。一般的に、このコマンドの出力は、ZFS プールのディスク上の構造を反映し、本質的に不安定です。ほとんど呼び出しの正確な出力は、文書化されていません、そして ZFS 内部の知識が仮定されています。
インポートされ、アクティブなプールで動作するとき、それは可能ですが、ありそうもなく、その zdb は、一貫性のないプールデータを解釈して、不規則に振る舞うかもしれません。
オプション
表示オプションは、次の通りです:- -b
- ブロックの数、(論理的で、物理的で、割り付けられた) サイズと細分化に関する統計を表示します。
- -c
-
ブロック統計を印刷する間に、すべてのメタデータのブロックのチェックサムを検証します (
-b を参照)。
複数回指定されるなら、すべてのブロックのチェックサムを検証します。
- -C
-
設定に関する情報を表示します。他のオプションなしで指定されるなら、代りに、キャッシュファイル (
/etc/zfs/zpool.cache) に関する情報を表示します。表示するキャッシュファイルが指定するためには、
-U を参照してください。
複数回指定され、プール名も指定されるなら、キャッシュられた設定とディスク上の設定の両方を表示します。また、 -e を付けて複数回指定されるなら、インポートされるプールで使用される設定を表示します。訳注: 原文がおかしいので、訳が間違っているかもしれません。
- -d
-
データセットに関する情報を表示します。 1 度指定するなら、次の基本的なデータセット情報を表示します: ID、作成トランザクション、サイズとオブジェクトカウント。
複合回指定されるなら、より大きな冗長性を提供します。
オブジェクト ID が指定されるなら、それらの特定のオブジェクトのみに関する情報を表示します。
- -D
-
細分化比率 (dedup)、圧縮比 (compress)、zfs のコピープロパティによる拡張 (copies)、と全体の有効な比率 (dedup * compress / copies) を含む、細分化統計を表示します。
2 度指定されるなら、参照カウントによって割り付けられ (ディスクに物理的に存在する) 参照される (プールで論理的に参照される) ブロックカウントとサイズを示して、細分化統計のヒストグラムを表示します。
- -h
- zpool ヒストリ に似ているプールヒストリを表示しますが、内部の変更、トランザクションとデータセット情報を含めます。
- -i
- 各データセットに関連している目的のログ (ZIL) エントリに関する情報を表示します。複数回指定されるなら、各目的のログトランザクションタイプのカウントを表示します。
- -l device
- 指定されたデバイスからの vdev ラベルを表示します。 -u オプションも指定されるなら、さらに、このデバイスの uberblock も表示します。訳注: uberblock の意味は、不明。
- -L
- リークの追跡と空間マップのローディングを無効にします。デフォルトで、 zdb は、非常に高価となるかもしれない、すべての解放されていないブロックが参照されているかを検証します。
- -m
- 各メタスラブ (metaslab) のオフセット、空間マップ (spacemap) と空き空間を表示します。 2 回指定されるとき、最大の連続する空き空間と各空間のマップの空き空間のパーセンテージに関する情報も表示します。 3 回指定されるとき、すべての空間マップ (spacemap) レコードを表示します。
- -R poolname vdev: offset: size[ : flags]
-
指定されたデバイスからブロックを読み込んで表示します。デフォルトで、ブロックは、16 進数のダンプとして表示されますが、下記の
-r フラグの説明を参照してください。
ブロックは、コロンで区切られたタプル (tuple) vdev (整数 vdev 識別子) offset (vdev 内のオフセット) size (読み込むブロックのサイズ) とオプションの、 flags (下記に説明されたフラグのセット) に関して指定されます。
- b offset
- ブロックポインタを印刷します
- d
- ブロックを圧縮復元します
- e
- ブロックのバイトをスワップします
- g
- ギャング (gang) ブロックヘッダをダンプします
- i
- 間接ブロックをダンプします
- r
- 生の (raw) 解釈されていないブロックデータをダンプします
- -s
- zdb I/O の統計を報告します。 zdb からのプールへの操作カウント、帯域幅と I/O のエラーカウントを表示します。
- -S
- 細分化の効果、DDT の構築をシミュレートし、次に -DD と同様に、その DDT を表示します。
- -u
- 現在の uberblock を表示します。
他のオプションは、次の通りです:
- -A
- あらゆるアサーションが失敗してもアボートしません。
- -AA
- パニックの復旧を有効にし、そうでなければ致命的な特定のエラーが警告に降格されます。
- -AAA
- アサートが失敗し、パニックの復旧も有効にされるなら、アボートしません。
- -e [ -p path...]
- /etc/zfs/zpool.cache に存在しない、エクスポートされたプールで動作します。 -p フラグは、デバイスが検索されるパスを指定します。
- -F
- だんだん古くなるトランザクションを試みることによって、読み込みできないプールを読み込み可能にすることを試みます。
- -P
- 解析するためにより素直な尺度のない形式で数を印刷します、例えば、1M ではなく 1000000。
- -t transaction
- uberblock を検索するとき、使用する最も高いトランザクションを指定します。利用可能な uberblock とそれらの関連するトランザクション番号を見る手段については、 -u と -l オプションも参照してください。
- -U cachefile
- /etc/zfs/zpool.cache 以外のキャッシュファイルを使用します。このオプションは、 -C でのみ有効です。
- -v
- 冗長性を有効にします。冗長性を増加するためには、複数回を指定します。
- -X
-
-F と同じ復旧を試みる、‘
extreme
’ (極端な) トランザクション巻き戻し (rewind) を試みますが、トランザクションを読み込み、そうでなければ古すぎると見なします。
2 つ以上の表示オプションを指定することは、より多くの冗長性を有効にする、より多くの発生とともに、そのオプションだけのための冗長性を有効にします。
オプションが指定されなければ、指定されたプールに関するすべての情報は、デフォルトの冗長性で表示されます。
使用例
- 使用例 1 インポートされたプール 'rpool' の設定を表示します
-
#
zdb -C rpool MOS Configuration: version: 28 name: 'rpool' ... - 使用例 2 'rpool' に関する基本的なデータセット情報を表示します
-
#
zdb -d rpool Dataset mos [META], ID 0, cr_txg 4, 26.9M, 1051 objects Dataset rpool/swap [ZVOL], ID 59, cr_txg 356, 486M, 2 objects ... - 使用例 3 'rpool/export/home' のオブジェクト 0 に関する基本的な情報を表示します
-
#
zdb -d rpool/export/home 0 Dataset rpool/export/home [ZPL], ID 137, cr_txg 1546, 32K, 8 objects Object lvl iblk dblk dsize lsize %full type 0 7 16K 16K 15.0K 16K 25.00 DMU dnode - 使用例 4 'rpool' の有効にされた細分化の予測される効果を表示します 'rpool'
-
#
zdb -S rpool Simulated DDT histogram: bucket allocated referenced ______ ______________________________ ______________________________ refcnt blocks LSIZE PSIZE DSIZE blocks LSIZE PSIZE DSIZE ------ ------ ----- ----- ----- ------ ----- ----- ----- 1 694K 27.1G 15.0G 15.0G 694K 27.1G 15.0G 15.0G 2 35.0K 1.33G 699M 699M 74.7K 2.79G 1.45G 1.45G ... dedup = 1.11, compress = 1.80, copies = 1.00, dedup * compress / copies = 2.00
作者
このマニュアルページは、 FreeBSD のために修正されカスタマイズされ、 Common Development and Distribution License (共通の開発と配布ライセンス) (CDDL) の下で許諾されている illumos マニュアルページ zdb(1M) の mdoc(7) の再実装です。このマニュアルページの mdoc(7) の実装は、最初に <mm@FreeBSD.org>と <araujo@FreeBSD.org>によって書かれました。
May 10, 2012 | FreeBSD |