名称

timedc — timed の動作を制御する

書式

timedc

[ command [ argument ...]]

解説

timedc ユーティリティは、 timed(8) を制御するために使用します。具体的には、以下に示す機能を有します。

• 複数のマシン間の時刻の差の計測
• マスタタイムサーバの所在の検索
• timed(8) が受信したメッセージのトレースの有効/無効の切り替え
• 様々なデバッグ動作

timedc を引数なしで起動した場合、 timedc はプロンプトを表示し、標準入力からのコマンド入力待ちの状態になります。起動時に引数を指定した場合、 timedc は、最初の引数をコマンドとして、残りの引数をそのコマンドのパラメータとして解釈します。また timedc は、標準入力の代わりにリダイレクションを使用してファイルからコマンドを読み込むこともできます。コマンドは短縮可能です;使用可能なコマンドは以下の通りです:

? [ command ...]

help [ command ...]

引数リストに指定されたコマンドについての簡単な説明を表示します。引数を指定しない場合は、使用可能なコマンドの一覧を表示します。

clockdiff host ...

timedc を実行したマシンの時刻と、引数で指定したマシンの時刻の比較を行ない、その結果を表示します。

msite [ host ...]

(複数の) host で指定したホストのマスタタイムサーバを表示します。

trace { on | off }

timed(8) へのメッセージの /var/log/timed.log への記録の有効/無効を指定します。

election host1 [ host2 ...]

"election"タイマをリセットして、タイムマスタが選択されていることを保証するためにターゲットホストでデーモンに依頼します。

quit

timedc を終了します。

上記以外のコマンドも、 timed(8) のテストやデバッグのために実装してあります。それらのコマンドについては、 timedc の help コマンドを用いたり、本コマンドのソースを参照するなどして調べて下さい。

関連ファイル

/var/log/timed.log

timed 用のトレースファイル。

/var/log/timed.masterlog

マスタ timed 用のログファイル。

診断

?Ambiguous command

省略入力に該当するコマンドが複数存在します。

?Invalid command

該当するコマンドが見つかりません。

?Privileged command

本コマンドは、root 権限でのみ実行できます。

関連項目

date(1), adjtime(2), icmp(4), timed(8) R. Gusella and S. Zatti, TSP: The Time Synchronization Protocol for UNIX 4.3BSD.

歴史

timedc ユーティリティは、 4.3BSD で登場しました。