NDP(8) |
FreeBSD System Manager's Manual |
NDP(8) |
名称
ndp —
IPv6 近隣探索プロトコルを制御/診断する
書式
ndp |
[ -nt] -i interface [ expressions ...] |
ndp |
[ -nt] -I [ interface | delete ] |
ndp |
[ -nt] -s nodename etheraddr [ temp ][ proxy ] |
解説
ndp ユーティリティは、近隣発見プロトコル (Neighbor Discovery Protocol (NDP)) によって使用されるアドレスマッピングテーブルを操作します。
-
-a
-
現在存在している NDP エントリをダンプします。次の情報が印刷 (表示) されます:
-
Neighbor
-
近隣の IPv6 アドレス。
-
Linklayer Address
-
アドレスが利用可能でないとき、“
(incomplete)
”でありえます。
-
Netif
-
近隣のキャッシュエントリと関連付けられるネットワークインタフェース。
-
Expire
-
エントリの満了までの時間。エントリは、“
permanent
”となり、この場合、決して満了しません。
-
S
-
次の単一文字の近隣のキャッシュエントリの状態:
-
N
-
Nostate (状態なし)
-
W
-
Waitdelete (ウェート削除)
-
I
-
Incomplete (不完全)
-
R
-
Reachable (到達可能)
-
S
-
Stale (古い)
-
D
-
Delay (遅れ)
-
P
-
Probe (検索)
-
?
-
未知の状態 (決して起こらないはずです)。
-
Flags
-
単一文字の近隣のキャッシュエントリのフラグ。それらは、次の通りです: ルータ、代理近隣通知 (“p”)。フィールドは、10 進数値が続くことがあります、これは、現在の状態の間に、ノードが送信された NS プローブの数を意味します。
-
-A
wait
-
wait 秒毎に
-a (NDP エントリのダンプ) を繰り返します。
-
-c
-
すべての NDP エントリを削除します。
-
-d
-
指定された NDP エントリを削除します。
-
-f
-
filename によって指定されたファイルを解析します。
-
-H
-
ルーティングテーブルとデフォルトのルータリストの一貫性を調和させます。リストの先頭のエントリをカーネルのルーティングテーブルにインストールします。
-
-I
-
デフォルトルータがないとき、デフォルトの経路として使用されるデフォルトのインタフェースを表示します。
-
-I
interface
-
デフォルトルータがないとき、デフォルトの経路として使用されるデフォルトのインタフェースを指定します。
interface は、デフォルトとして使用されます。
-
-I
delete
-
現在のデフォルトのインタフェースは、カーネルから削除されます。
-
-i
interface [
expressions ...]
-
指定されたインタフェースのための ND 情報を表示します。追加の引数
expression (式) が与えられるなら、
ndp は、式で指定されるようにインタフェースのためのフラグまたは変数を設定するか、またはクリアします。各式は、空白かタブ文字によって分離されるべきです。指定できる式は、次の通りです。いくつかの式は、式で指定されたフラグがクリアされるべきであることを意味する、特殊文字‘
-
’で始めることができます。この場合に、
-foo の前に
-- を必要とすることに注意してください。
-
nud
-
インタフェースの NUD (Neighbor Unreachability Detection, 近隣到達不可能性の検出) をオンまたはオフに切り替えます。 NUD は、通常、デフォルトでオンにされます。
-
accept_rtadv
-
interface で受信された Router Advertisement (ルータ通知) メッセージを受け付けるかどうかを指定します。このフラグは、
net.inet6.ip6.accept_rtadv sysctl 変数によって設定されます。
-
auto_linklocal
-
interface で自動リンクローカルアドレス設定を実行するかどうかを指定します。このフラグは、
net.inet6.ip6.auto_linklocal sysctl 変数によって設定されます。
-
no_prefer_iface
-
発信インタフェースのアドレスは、発信元アドレスの選択規則によって優先されます。このフラグが設置されるなら、
interface が発信インタフェースであるときでさえ、特別なものとして
interface のアドレスを処理することを停止します。このフラグのデフォルト値は、オフです。
-
disabled
-
インタフェースでの IPv6 操作を無効にします。無効にするなら、インタフェースが受信するか、またはインタフェースに送信するすべての IPv6 パケットを破棄します。送信の場合には、ENETDOWN のエラーがアプリケーションに返されます。このフラグは通常、Duplicate Address Detection の特定の失敗の結果として、カーネルに自動的に設定されます。インタフェース毎の auto_linklocal フラグが設定されているなら、自動リンクローカルアドレス設定は、このフラグがクリアされるとき、再び実行されます。
-
basereachable
=
(
number)
-
インタフェースの BaseReachbleTimer をミリ秒単位で指定します。
-
retrans
=
(
number)
-
インタフェースの RetransTimer をミリ秒単位で指定します。
-
curhlim
=
(
number)
-
インタフェースの Cur Hop Limit (Cur 中継限界数) を指定します。
-
-n
-
数値アドレスからホスト名への解決を試みません。
-
-p
-
接頭辞リストを表示します。次の情報が印刷されます:
-
if
-
ネットワークインタフェースは、この接頭辞と関連付けられます。
-
flags
-
次の文字の組み合わせによって表される接頭辞の状態:
-
A
-
この接頭辞は、状態のない (stateless) アドレスの自動設定のために使用することができます。
-
L,
O
-
この接頭辞をオンリンク (on-link) の決定のために使用することができます。すなわち、それは、与えられた宛先アドレスがオンリンクかどうか判断するために使用することができます。
-
D
-
この接頭辞を通知する到達可能なルータはありません。
-
vltime
-
有効な有効期間。この接頭辞から生成された接頭辞と状態のない (stateless) の自動設定アドレスを、パケットの発信元または宛先のアドレスに使用することができる時間の長さ。
-
pltime
-
優先される有効期間。この接頭辞から生成された接頭辞と状態のない (stateless) の自動設定アドレスを、制限されない上位層のプロトコルによって使用することができる時間の長さ。
-
expire
-
これは、接頭辞が有効な状態である残りの時間です。
-
ref
-
カーネルの参照の数は、この接頭辞を保持します。
-
-P
-
接頭辞リストのすべてのエントリをフラッシュします。
-
-r
-
デフォルトルータのリストを表示します。
-
-R
-
デフォルトルータのリストのすべてのエントリをフラッシュします。
-
-s
-
ノードのための NDP エントリを登録します。エントリは、単語
temp
がコマンドで与えられないなら、永続的となります。単語
proxy
が与えられるなら、このシステムは、たとえホストアドレスがそれ自体のものでなくても、
hostname のための要求に応答している、プロキシ NDP サーバとして動作します。
-
-t
-
tcpdump(1) で出力をマージすることを可能にするために各エントリのタイムスタンプを印刷 (表示) します。
-A と共に使用されたとき、最も役に立ちます。
終了ステータス
The
ndp utility exits 0 on success, and >0 if an error occurs.
歴史
ndp ユーティリティは、WIDE Hydrangea IPv6 プロトコルスタックキットではじめて登場しました。
-I
auto_linklocal フラグは、
FreeBSD 8.0 ではじめて登場しました。