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FIXMOUNT(8)
FIXMOUNT(8) FreeBSD System Manager's Manual FIXMOUNT(8)

名称

fixmountリモートマウントエントリを修正する

書式

fixmount [ -adervq][ -h name] host ...

解説

fixmount ユーティリティは、 showmount(8) の一種で、リモートの mountd(8) デーモンの中の腐ったマウントエントリを削除することができます。オプションで指定するアクションは、 host それぞれに対して順次適用されます。

オプション

-a, -d, -e
このオプションは、ローカルホストに属すエントリのみが表示されるという点を除けば、 showmount(8) のそれのように動作します。
-r
host 上のリモートマウントエントリで現在のマウントと一致しないもの、すなわちクラッシュにより残されてしまったエントリや、不適切なマウントプロトコルの結果生じたエントリなどを削除します。実際にマウントされているかどうかは、 /etc/mtab にあるエントリを用いて確認します。
-v
リモートのマウントを確認します。腐ったエントリひとつひとつについて通知メッセージが表示される点を除けば、 -r と同様です。リモートマウントテーブルは変更されません。
-A
リモートの mountd に対して、 すべて のファイルシステムがアンマウントされてしまっていることを宣言するコマンドを発行します。このコマンドは十分注意して用いるべきです。というのは、ローカルで今なおマウントしているファイルシステムの有無にかかわらず、ローカルシステムに属すリモートマウントエントリのすべてを削除してしまうからです。
-q
静かにします。タイムアウトや、“ Program not registered”すなわち、リモートホストが RPC をサポートしていないことや、 mountd(8) を実行していないことによるエラーメッセージを抑止します。
-h name
ローカルホスト名が name であるかのように振舞います。これは、ローカルホスト名が変更されたあとで、古い名前を使っている rmtab エントリがリモートマシン上に残っている場合に有用です。残念ながら、 mountd のほとんどは、このようなエントリの削除をうまく扱うことができません。ですから、このオプションは、 -v だけと組み合わせて使うと有用です。

このオプションは、リモートで記録されたホスト名とローカルのホスト名をアドレスで比較する際の時間を節約することにもなります。

関連ファイル

/etc/mtab
現在のマウントのリスト。
/etc/rmtab
NFS サーバ上にある、リモートマウントエントリのバックアップファイル。

関連項目

mtab(5), rmtab(5), mountd(8), showmount(8)

“am-utils” info(1) エントリ。 Erez Zadok, Linux NFS and Automounter Administration, Sybex, 2001, ISBN 0-7821-2739-8.

http://www.am-utils.org/ Amd - The 4.4 BSD Automounter.

歴史

fixmount ユーティリティは FreeBSD 3.0 で登場しました。

作者

Jan-Simon Pendry <jsp@doc.ic.ac.uk>, Department of Computing, Imperial College, London, UK.

Erez Zadok <ezk@cs.columbia.edu>, Department of Computer Science, Columbia University, New York, USA.

am-utils他の作者と貢献者は、 am-utils とともに配布されている AUTHORS ファイルにリストされています。

作者

Andreas Stolcke <stolcke@icsi.berkeley.edu>

Erez Zadok <ezk@cs.sunysb.edu>, Computer Science Department, Stony Brook University, Stony Brook, New York, USA.

am-utils の他の作者と貢献者は、 am-utils とともに配布されている AUTHORS ファイルにリストされています。

バグ

/etc/mtab それ自身の情報を確認しようとすることは一切しません。

スワップファイルのマウントは /etc/mtab に記録されないため、そのようなマウントが実際に生じているかどうかを判断するために、 SunOS 固有の判断の工夫を用いています (文字列“ swap”を“ root”と置換して、その結果のパスを確認しています)。

サーバ上のシンボリックリンクは、リモートエントリのパスと /etc/mtab の中のパスとが異なる原因になります。このような事象の発生を捕まえるには、 ローカルの マウントポイントがリモートエントリと同一の場合に、ファイルシステムがマウントされていると考えることです。例えば、SunOS のディスクレスクライアント上の server:/export/share/sunos.4.1.1 は、実際は /usr/share です。ローカルのマウントポイントが同様に /usr/share であるから、このマウントを正しく扱うことができるのです。

ローカルホスト名 (または名前の逆引きが返すもの) が変更された後で、リモートの mountd(8) の中の無効 (stale) エントリをクリアする方法はありません。このような場合の面倒を見るためには、リモートの /etc/rmtab を編集し、 mountd(8) を再スタートさせる必要があります。

mountd(8) 呼び出しの RPC タイムアウトの変更は、再コンパイルするしかありません。クライアントハンドル生成のデフォルトは 2 秒で、RPC 呼び出しのデフォルトは 5 秒です。

January 2, 2006 FreeBSD