解説
conscontrol ユーティリティは、仮想コンソールデバイスの背後にある物理デバイスを検査したり変更したりするために使用します。引数を指定しないと (または
list コマンドのみを指定すると)、現在のコンソール設定が表示されます。
論理コンソールには 2 種類あります。それは、 /dev/console で表現される高レベルコンソールと、低レベルコンソールです。低レベルコンソールは、カーネルの printf(9) と ddb(4) デバッガサポートに使用され、高レベルコンソールは syslogd(8) などのユーザプログラムに使用されます。複数デバイスサポートは、低レベルコンソールに対してのみ実装されています。高レベルコンソールは、コンソールリストの最初のデバイスに設定されます。
複数コンソールサポートの起動は、ブートローダから -D フラグをカーネルに渡すか、システムブート完了後に conscontrol を使用してコンソールデバイスのリストを変更することで可能です。
次のオプションが利用可能です:
-
add |
delete
console
-
論理コンソールに対し、物理デバイスを追加または削除します。対象デバイスは、低レベルコンソール操作をサポートすることが必要です。デバイスを追加すると、それはコンソールデバイスリストの先頭に置かれます。最初のデバイスが、高レベルコンソールとして使用されます。
console 引数は /dev にあるコンソールデバイスの名前です。ディレクトリ名は、省略可能です。
-
mute on |
off
-
コンソールのミュート状態を変更します。コンソールのミュートが
on の場合、すべてのコンソール出力が抑制されます。
-
set |
unset
console
-
仮想コンソールを設定もしくは設定解除します。設定解除の場合、カーネル
printf(9) のようなシステムからの出力は、常にメインの実コンソールに出力されます。設定された場合には、別のコンソールに出力されます。これは、tty ioctl
TIOCCONS へのインタフェースです。