CHOWN(8) | FreeBSD System Manager's Manual | CHOWN(8) |
名称
chown — 指定したファイルの所有者およびグループを変更する書式
chown | [ -fhvx][ -R [ -H | -L | -P]] owner[ : group] file ... |
chown | [ -fhvx][ -R [ -H | -L | -P]] : group file ... |
解説
chown ユーティリティは、指定したファイルのユーザ ID やグループ ID を変更します。引数で指定されるシンボリックリンクは、 -h が指定されない限りは、何も表示せずに無変更のままとなります。オプションは、次の通りです:
- -H
- -R オプションが指定されている場合に、コマンドライン上のシンボリックリンクをたどるようになります。 (ツリー内をたどっている最中に見つけたシンボリックリンクの先は、調べません。)
- -L
- -R オプションが指定された場合に、全てのシンボリックリンクをたどるようになります。
- -P
- -R オプションが指定された場合に、シンボリックリンクの先をたどらないようになります。これがデフォルトです。
- -R
-
指定したディレクトリツリーのファイルのユーザ ID やグループ ID を (再帰的に、ディレクトリ内のものを含め) 変更します。“
.*
”のようなワイルドカードを使用するときには、親ディレクトリへのハードリンク“ ..”が意図に反してマッチしないように注意してください。 - -f
- 所有者やグループの変更が失敗しても報告を行ないません。変更の失敗は、戻り値にも影響しません。
- -h
- ファイルがシンボリックリンクの場合、リンク自身のユーザ ID および/またはグループ ID を変更します。
- -v
- chown を冗長にし、所有者が修正されるファイルを表示させます。 -v フラグが複数回指定されると、 chown は、ファイル名に続けて、古い数値ユーザ/グループ ID と新しい数値ユーザ/グループ ID を表示します。
- -x
- ファイルシステムのマウントポイントは、だどられません。
-H, -L, -P のオプションは、 -R が指定されない限り無視されます。加えて、これらのオプションは、お互いの効果を上書きするため、コマンドの動作は、最後に指定されたもので決まります。
owner と group のオペランドは、どちらも無くてもよいもの (optional) ですが、少なくともどちらかを指定しなければなりません。 group オペランドを指定した場合は、先頭にコロン (``:'') をつけて下さい。
owner は、ユーザ ID の数値かユーザ名のどちらかです。ユーザ名がユーザ ID の数値でもある場合、このオペランドは、ユーザ名とみなされます。 group は、グループ ID の数値かグループ名のどちらかです。グループ名がグループ ID の数値でもある場合、このオペランドは、グループ名とみなされます。
セキュリティの関係上明らかなことですが、ファイルの所有者の変更は、スーパユーザにしか行なうことができません。
終了ステータス
The chown utility exits 0 on success, and >0 if an error occurs.互換性
chown の以前のバージョンは、グループ名を指定するのにドット (``.'') を用いていました。この文字は、コロン (``:'') に変更されたため、ユーザ名やグループ名にドットを含んでも構いません。以前のバージョンのシステムでは、シンボリックリンクは、所有者がありませんでした。
-v と -x オプションは、非標準ですので、スクリプト中での使用は、勧められません。
規格
chown ユーティリティは、 IEEE Std 1003.2 (“POSIX.2”) に準拠するはずです。歴史
chown ユーティリティは、 Version 1 AT&T UNIX で登場しました。February 21, 2010 | FreeBSD |