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BOOT0CFG(8)
BOOT0CFG(8) FreeBSD System Manager's Manual BOOT0CFG(8)

名称

boot0cfgブートマネージャのインストールと設定ユーティリティ

書式

boot0cfg [ -Bv][ -b boot0][ -d drive][ -e bell character][ -f file][ -i volume-id][ -m mask][ -o options][ -s slice][ -t ticks] disk

解説

FreeBSD の‘boot0’ブートマネージャは、 i386 マシン (PC) がどのディスクのどのスライスから起動するかを、操作者が選択できるようにします。

ここで、“スライス”と言及しているものは、 BSD 以外の PC 関連文書においては一般的に“パーティション”と呼ばれることに注意してください。典型的には、リムーバブルディスク以外のみ、スライスを持ちます。

オプションとして、 boot0cfg ユーティリティは、‘boot0’ブートマネージャを指定した disk へインストールします;そして、様々に操作可能なパラメータの設定を許します。

PC では、ブートマネージャは、典型的にディスクのセクタ 0 にあり、マスタブートレコード (Master Boot Record; MBR) として知られています。 MBR は、コード (PC BIOS から制御を渡されます) とデータ (定義されたスライスに関する組み込みの表) の、両方を含みます。

オプションは、次の通りです:

-B
‘boot0’ブートマネージャをインストールします。このオプションは、 MBR コードを交換しますが、組み込み済のスライス表には影響しません。
-b boot0
どの‘boot0’イメージを使用するかを指定します。デフォルトは、ビデオカードを出力に利用する /boot/boot0 ですが、あるいは、COM1 ポートに出力する /boot/boot0sio を使うこともできます (モデムシグナルの DSR と CTS が動作しないうちは、 COM1 ポートには何も出力されないことに注意して下さい)。
-d drive
指定した disk を含むドライブを参照するために PC BIOS が使用する、ドライブ番号を指定します。典型的には、最初のハードドライブは、 0x80 であり、2 番目のハードドライブは、0x81 などとなります; 0 から 0xff までの間の任意の整数を受け付け可能です。
-e bell character
入力エラーの場合に印刷 (表示) される文字を設定します。
-f file
以前あった MBR のバックアップコピーを file に書き込むべきであることを指定します。このファイルは、存在しない場合には作成され、存在する場合には置換されます。
-i volume-id
MBR の位置 0x1b8 に格納される (形式 XXXX-XXXX で) ボリューム ID を指定します。この情報は、ディスクドライブを識別するためにときどき NT、XP と Vista によって使用されます。オプションは、唯一、512 バイトのブートブロックのバージョン 2.00 と互換性があります。
-m mask
スライスの有効/無効を指定します。 mask は、0 (全スライスが無効) から 0xf (4 つ全部のスライスが有効) の間の整数です。各マスクビットは、1 に設定されるなら、対応するスライスを有効にします。マスクの最下位ビットは、スライス 1 に対応し、マスクの最上位ビットは、スライス 4 に対応します。
-o options
コンマで区切られた文字列であり、次のオプションを指定可能です (必要に応じて“no”を前に付けることが可能です):
packet
ディスク関連 BIOS サービスにアクセスするときに、伝統的な (CHS) インタフェースではなく、ディスクパケット (BIOS INT 0x13 拡張) インタフェースを必要に応じて使用します。これにより、1023 シリンダ超からブート可能となりますが、特定のBIOS サポートが必要です。デフォルトは、‘packet’です。
setdrv
ディスクを含むドライブの参照に、-d オプションにより定義可能なドライブ番号を使用することを強制します。デフォルトは、‘nosetdrv’です。
update
ブートマネージャが MBR を更新することを許可します。 (スライスを‘活動’状態とするためや、スライスの選択情報を保存するために、MBR が更新されます。) これがデフォルトです;‘noupdate’オプションを指定すると、MBR は、読み込み専用で扱われます。
-s slice
デフォルトのブート選択を slice に設定します。 1 から 4 までの値は、スライスを示します。値 5 は、2 番目のディスクからのブートを示します。特別の文字列“PXE”または 6 の値を、PXE を通してブートするために使用することができます。
-t ticks
タイムアウト値を ticks に設定します (1 秒あたりの tick 数は、約 18.2 個です)。
-v
冗長: 定義されたスライスに関する情報などを表示します。

関連ファイル

/boot/boot0
デフォルトの‘boot0’イメージ
/boot/boot0sio
シリアルコンソール用のイメージ (COM1,9600,8,N,1,MODEM)

終了ステータス

The boot0cfg utility exits 0 on success, and >0 if an error occurs.

使用例

次回ブート時にスライス 2 からブートします:

boot0cfg -s 2 ada0

メニューで、スライス 1 と 3 だけを有効にします:

boot0cfg -m 0x5 ada0

対話的でないブートに戻るためには、デフォルトの MBR をインストールする fdisk(8) を使用します:

fdisk -B ada0

関連項目

geom(4), boot(8), fdisk(8), gpart(8)

作者

Robert Nordier <rnordier@FreeBSD.org>

バグ

‘packet’オプションを使用すると、‘boot0’が失敗することがあります。これは、BIOS サポートの性質に依存しています。

不正確な -d オペランドで‘setdrv’オプションを使用することは、boot0 コードが誤ったディスクに MBR を書き込むことになり、その結果、前の内容を破壊します。注意してください!

October 1, 2013 FreeBSD