DEVICE.HINTS(5) | FreeBSD File Formats Manual | DEVICE.HINTS(5) |
名称
device.hints — デバイスリソースヒント解説
device.hints ファイルは、システムの起動時に boot loader(8) によって読み込まれ、その内容がカーネルに渡されます。その内容には、カーネルの起動動作を制御するいろいろな変数が含まれます。それらの変数は、主に“デバイスヒント”です。 ファイルの一行で一つの変数を定義します。‘ #
’の文字で始まる行は、コメントで、boot loader には、無視されます。
boot loader がファイルを読み込んでからは、 show コマンドでその値を確認することが出来ます。また、boot loader の set や unset コマンドを用いて、新しい変数を追加したり既存の変数を変更・削除したりすることが出来ます。 ( loader(8) 参照)
システムが起動してからは、 kenv(1) コマンドで、これらの変数を表示させることが出来ます。
デバイスヒント
デバイスヒント変数は、デバイスドライバがデバイスをセットアップするのに使用されます。これらは、ISA デバイスドライバがよく利用していて、ドライバが適切なデバイスをプローブするのにどこを見るかや、どのリソースを使うのかを指定するのに使われています。デバイスヒント行は、次のようになっています:
hint.
driver. unit. keyword=
“ value”
ここで driver は、デバイスドライバの名称、 unit は、ユニット番号、 keyword は、その行のヒントのキーワードです。キーワードには、次のものがあります:
-
at
- デバイスがアタッチされるバスを指定します。
-
port
- デバイスが使用する I/O ポートのスタートアドレスを指定します。
-
portsize
- デバイスが使用するポート数です。
-
irq
- 使用する割り込みライン番号です。
-
drq
- DMA チャネル番号です。
-
maddr
- デバイスが使用する物理メモリアドレスを指定します。
-
msize
- デバイスが使用する物理メモリサイズを指定します。
-
flags
- デバイスのいろいろなフラグビットを設定します。
-
disabled
- “1”に設定するとデバイスを使用不可にすることが出来ます。
デバイスドライバは、これらのキーワードがある 1 つ以上のヒント行を必要とし、 resource_int_value(9) を通して、ここにリストされなかった他のキーワードを受け付けます。使用可能なキーワードや設定可能な値については、個々のデバイスドライバのマニュアルページを参照してください。
関連ファイル
- /boot/device.hints
- デバイスリソースヒントファイル
- /sys/ ARCH /conf/GENERIC.hints
- GENERIC カーネル用のサンプルリソースヒントファイル
- /sys/ ARCH /conf/NOTES
- カーネル設定ファイルやデバイスリソースヒントに関する注
使用例
次の例は、ISA バス上の sio(4) ドライバのリソースを設定するものです:
hint.sio.0.at="isa" hint.sio.0.port="0x3F8" hint.sio.0.flags="0x10" hint.sio.0.irq="4"
次の例は、ACPI ドライバを使用不可にするものです:
hint.acpi.0.disabled="1"
歴史
device.hints ファイルは、 FreeBSD 5.0 ではじめて登場しました。September 11, 2009 | FreeBSD |