名称

adduser.conf — adduser(8) の設定ファイル

解説

/etc/adduser.conf ファイルは、 -C コマンドラインオプションで呼び出されるとき、 adduser(8) ユーティリティによって自動的に生成されます。手動で編集されることになっていません。

ファイル /etc/adduser.conf は、 adduser(8) ユーティリティのいくつかの設定オプションをあらかじめ設定しておくのに用いられます。 adduser(8) が起動されると、本ファイルが存在するか調べられ、もし存在すればデフォルトの設定として、使用あるいは提示をします。ファイル adduser.conf には、三種類の設定があります:

• adduser(8) が提示するデフォルト設定。これらのオプションは本設定ファイルで指定され、 adduser(8) ユーティリティのそれぞれの問い合わせの際にデフォルト値として提示します。
• adduser.conf で設定できるが、 adduser(8) に与えるフラグで上書きできる設定オプション。
• フラグや問い合わせによる提示はないが、 adduser(8) がサポートしている設定。

最初のケースでは、これらのオプションを adduser.conf において設定することができますが、 adduser(8) が起動された際には、これらの提示がなされます。二番目のケースでは、 adduser(8) は与えられたフラグにより上書きされない限り、設定データを読み込みます。例えば defaultshell がこれに該当するオプションです。三番目のケースでは、設定は利用されますが、ユーザがフラグや adduser(8) のプロンプトで、このデフォルト設定の変更をすることはありません。例えば upwexpire がこれに該当する設定です。

以下の設定オプションが adduser.conf で設定可能です:

defaultLgroup

新規ユーザに与えられる、デフォルトのグループ。

defaultclass

ユーザに適用する、デフォルトのクラス。 login.conf(5) に説明があります。

defaultgroups

本オプションは、新規アカウントに追加される、他のグループを指定するのに使います。

passwdtype

no, none, random, yes のうちのどれか。 adduser(8) に説明があります。そのようなわけで、このテキストが複製されるのではなく、 adduser(8) に読み込まれます。

homeprefix

ホームディレクトリのデフォルトのプレフィックスです。通常は /home です。

defaultshell

ユーザのデフォルトシェルです。 shells(5) に記述されているシェルのどれかです。

udotdir

シェルと環境のデフォルト設定ファイルのありかを指定します。

msgfile

新規ユーザのデフォルトのメッセージファイルの場所です。ここか adduser(8) プロンプトで指定したメッセージが、全ての新規ユーザに対して送られます。

disableflag

ロックアカウントプロンプトにおける、角括弧で囲まれたデフォルト選択肢。

upwexpire

デフォルトのパスワード変更日です。この日付のフォーマットは、10 進の UNIX 時間か dd- mmm- yy[ yy]形式の日付のどちらかになり、後者は dd が日、 mmm が月で数字とアルファベットのどちらでもよく、 yy[ yy]が年で 2 または 4 桁の数字です。このオプションは、 n[ mhdwoy]形式の相対的な日付も受け付けます。 n は 10 進数、8 進数 (0 から始まる)、16 進数 (0x で始まる) の数字で、これに続く、現在の日付時刻から変更日までの分 (m)、時 (h)、日 (d)、曜日 (w)、月 (o)、年 (y) の数がセットされます。

uexpire

デフォルトのアカウント満了日です。このフォーマットは upwexpire オプションと同じです。

ugecos

/etc/master.passwd の GECOS フィールドに記録されるデフォルトの情報です。

uidstart

デフォルトのユーザ ID 設定です。これは 1000 より大きく 65534 より小さい数値である必要があります。

設定例

以下はファイル adduser.conf の例で、 adduser(8) の -C フラグにより作成したものを修正したものです。

# Configuration file for adduser(8). 
# NOTE: only *some* variables are saved. 
# Last Modified on Fri Mar 30 14:04:05 EST 2004. 
 
defaultLgroup= 
defaultclass= 
defaultgroups= 
passwdtype=yes 
homeprefix=/home 
defaultshell=/bin/csh 
udotdir=/usr/share/skel 
msgfile=/etc/adduser.msg 
disableflag= 
upwexpire=91d # 作成してから 91 日経過したパスワードは期限切れとする。

関連項目

group(5), passwd(5), adduser(8), pw(8), rmuser(8)

歴史

adduser.conf マニュアルページは、 FreeBSD 5.3 ではじめて登場しました。

作者

このマニュアルページは、 Tom Rhodes <trhodes@FreeBSD.org>によって書かれました。

バグ

ここで文書化された内部の変数は、予告なしで変更されるかもしれません。それらを当てにしないでください。このファイルを変更するためには、代わりに -C オプションを付けて adduser(8) を呼び出します。