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EN JA
FE(4) (i386)
FE(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual (i386) FE(4)

名称

fe — Fujitsu MB86960A/MB86965A に基づくイーサネットアダプタ

書式

このドライバをカーネルの中にコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device fe

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

if_fe_load="YES"

/boot/device.hints 中で:
hint.fe.0.at="isa"
hint.fe.0.port="0x300"
hint.fe.0.flags="0x0"

解説

fe は、Fujitsu MB86960A、MB86965A または他の互換チップに基づくイーサネットアダプタのためのネットワークデバイスドライバです。

ドライバは、適切なアダプタのハードウェアを使用するとき、自動 I/O ポートアドレス設定と自動 IRQ 設定を提供しています。

ドライバは、プログラム I/O データ転送技術で動作します。それは、かなりの性能を与えます。たとえアダプタに共有メモリがあっても、決して使用されません。

それは、現在、ISA 用の Fujitsu FMV-180 シリーズ、 ISA 用の Allied-Telesis AT1700 シリーズと RE2000 シリーズおよび Fujitsu MBH10302 PC カードで動作します。

パラメータ

/boot/device.hints ファイルに、アダプタのハードウェアの設定を反映するために、2 つのパラメータ、 port と irq が指定されなければなりません。オプションとして付加的な設定を提供するために、別のパラメータ flags を指定することができます。

port パラメータは、アダプタのベース I/O ポートアドレスを指定します。それは、アダプタのハードウェア設定に一致しなければなりません。 port は、ファイルから

hint.fe.0.port="..."

を削除することによって、指定せずに残しておくこともできます。その場合に、ドライバは、自動的に I/O アドレスのハードウェア設定の検出を試みます。この機能は、いくつかのアダプタのハードウェアで動作しないかもしれません。

irq パラメータは、アダプタによって使用される IRQ 番号を指定します。それは、アダプタのハードウェア設定に一致しなければなりません。 Irq は、ファイルから

hint.fe.0.irq="..."

を削除することによって、指定せずに残しておくこともできます。その場合に、ドライバは、自動的に IRQ のハードウェア設定の検出を試みます。この機能は、いくつかのアダプタで動作しないかもしれません。

flags は、さまざまなデバイス設定の組み合わせから成る数値です。次の flags が、現在のバージョンに定義されています。デバイスに 2 つ以上の設定を指定するには、各フラグの値の数値の合計を使用します。下記に指定されなかったフラグビットは、予約されていて、0 に設定されなければなりません。実際に、各ビットは、ドライバによって単に無視されるか、またはドライバの文書化されていない機能を制御するためにテストして使用されるかのいずれかです。文書化されていない機能については、ソースプログラムを調べてください。

0x007F
これらのフラグビットは、 flags の 0x0080 のビットが設定されるとき、MB86960A/MB86965A チップの DLCR6 レジスタを初期化するために使用されます。 DLCR6 の上書き機能に関する詳細については、以下を参照してください。 0x007F フラグビットは、ドライバの将来のバージョンとの互換性を維持するために 0x0080 ビットが設定されていないなら、0 でなければなりません。
0x0080
このフラグは、フラグの値の下位 7 ビットから取られるユーザの供給された値によって MB86960A/MB86965A チップの DLCR6 レジスタのデフォルト設定を上書きします。これは、トラブルシューティング (トラブル解決) フラグであり、アダプタのハードウェアを理解しないで使用するべきではありません。 DLCR6 設定に関する詳しい情報については、Fujitsu のマニュアルを参照してください。

ハードウェア

fe ドライバによってサポートされたコントローラとカードは、次の通りです:

  • Allied Telesis RE1000, RE1000Plus, ME1500 (110-pin)
  • CONTEC C-NET(98)P2, C-NET (9N)E (110-pin), C-NET(9N)C (ExtCard)
  • CONTEC C-NET(PC)C PC カードイーサネット
  • Eagle Tech NE200T
  • Eiger Labs EPX-10BT
  • Fujitsu FMV-J182, FMV-J182A
  • Fujitsu MB86960A, MB86965A
  • Fujitsu MBH10303, MBH10302 PC カードイーサネット
  • Fujitsu Towa LA501 イーサネット
  • HITACHI HT-4840-11 PC カードイーサネット
  • NextCom J Link NC5310
  • RATOC REX-5588, REX-9822, REX-4886 と REX-R280
  • RATOC REX-9880/9881/9882/9883
  • TDK LAC-98012, LAC-98013, LAC-98025, LAC-9N011 (110-pin)
  • TDK LAK-CD011, LAK-CD021, LAK-CD021A, LAK-CD021BX
  • Ungermann-Bass Access/PC N98C+(PC85152, PC85142), Access/NOTE N98(PC86132) (110-pin)

ハードウェアモデルに特有の機能

fe ドライバには、アダプタのハードウェアモデルに依存するいくつかの機能と制限があります。次は、これらの依存についての概要です。

Fujitsu FMV-180 シリーズアダプタ

自動的な IRQ 検出と自動的な I/O ポートアドレス検出の両方は、これらのアダプタで利用可能です。

fe の自動 I/O ポートアドレス検出機能は、FMV-180 シリーズに対してほとんどうまく動作します。それは、たとえシステムに 2 つ以上の FMV-180 があっても動作します。しかしながら、他のアダプタとのいくつかの組み合わせは、ドライバを混乱させるかもしれません。利用者がハードウェアのプローブでなんらかの問題を経験するとき、 port を明示的に指定することをお勧めします。

fe の自動 IRQ 検出機能は、FMV-180 シリーズに対して確実に動作します。 FMV-180 に対して、常に irq を明示的に指定することをお勧めします。 IRQ のハードウェア設定は、カーネル設定ファイルが IRQ 値を指定するときでさえ、アダプタの設定 EEPROM から読み込まれます。ドライバは、 /boot/device.hints で指定された IRQ 設定が EEPROM に格納されたものと一致しないなら、警告メッセージを生成します。次に、ファイルで指定された値を使用します。 (この振る舞いは、以前のリリースから変更されています。)

Allied-Telesis AT1700 シリーズと RE2000 シリーズアダプタ

自動 I/O ポートアドレス検出は、Allied-Telesis AT1700 シリーズと RE2000 シリーズで利用可能ですが、FMV-180 シリーズよりも信頼できません。 Allied-Telesis アダプタにある機能を使用することは、お勧めできません。

また、自動 IRQ 検出は、いくつかの制限つきで利用可能です。 fe ドライバは、 irq が /boot/device.hints で指定されないなら、ボード上の設定 EEPROM から IRQ 設定を取得しようと試みます。残念ながら、AT1700 シリーズと RE2000 シリーズは、次の 2 つのタイプのモデルがあるように思われます。あるタイプは、3/4/5/9 から、もう片方は、10/11/12/15 から IRQ 選択が可能です。モデルの識別は、よく知られていません。したがって、Allied-Telesis アダプタでの自動 IRQ 検出は、信用できないかもしれません。なんらかの問題に遭遇するなら、正確な IRQ 番号を指定してください。

AT1700 シリーズと RE2000 シリーズの違い、またはそれらのシリーズのマイナモデルは、認識されません。

Fujitsu MBH10302 PC カード

fe ドライバは、Fujitsu MBH10302 と互換 PC カードをサポートしています。それは、PC カード (PCMCIA) サポートパッケージを必要とします。

関連項目

netstat(1), ed(4), netintro(4), ng_ether(4), ifconfig(8)

歴史

fe ドライバは、 FreeBSD 2.0.5 で登場しました。

作者、COPYRIGHT と免責条項

fe ドライバは、 David Greenman によって書かれた ed ドライバに従って、 M. Sekiguchi <seki@sysrap.cs.fujitsu.co.jp>によって独自に書かれて寄贈されました。 fe の PC カードのサポートは、 Hidetoshi Kimura <h-kimura@tokyo.se.fujitsu.co.jp>によって書かれました。このマニュアルページは、 M. Sekiguchi によって書かれました。

All Rights Reserved, Copyright (C) Fujitsu Limited 1995

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バグ

次は、よく知られているバグです:

fe ドライバによって維持されているコリジョンの数の統計値は、正確ではありません。 netstat(1) の -i オプションは、コリジョンの真の数よりわずかに少ない値を表示します。

予想されるより、多くの mbuf クラスタが使用されます。パケット受信ルーチンには、mbuf クラスタ割り付けポリシに対して意図された違反があります。不必要に割り付けられたクラスタは、短い存続期間内に解放され、長期間のカーネルメモリ使用量には影響しません。

XNS と IPX サポートは、ドライバに含まれていますが、それは、テストされたことがなく、多くのバグがあると予想されます。

July 16, 2005 FreeBSD