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名称
em — Intel(R) PRO/1000 ギガビットイーサネットアダプタドライバ書式
このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:
device em
もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:
if_em_load="YES"
解説
em ドライバは、Intel 82540, 82541ER, 82541PI, 82542, 82543, 82544, 82545, 82546, 82546EB, 82546GB, 82547, 82571, 81572, 82573 と 82574 イーサネットコントローラチップに基づく PCI ギガビットイーサネットアダプタのサポートを行ないます。ドライバは、82542 ベースアダプタのほかのすべてで送信/受信チェックサムオフロードとジャンボフレーム (Jumbo Frame) をサポートします。さらに、それは、82543, 82544 と 82547 コントローラチップに基づいているものを除いて、すべてのアダプタで TCP セグメンテーションオフロード (TSO) をサポートします。ローカライズの目的のための led(4) API を通して em ドライバによってサポートされるアダプタの識別 LED を制御することができます。さらなるハードウェア情報に関しては、ドライバに含まれる README を参照してください。ハードウェア要求条件に関連する質問については、利用者の Intel PRO/1000 アダプタで提供された文書を参照してください。すべてのリストされたハードウェア要求条件は FreeBSD での使用に適用されます。
受信と送信のジャンボフレーム (Jumbo Frame) のサポートはインタフェース MTU 設定によって行なわれます。 ifconfig(8) ユーティリティで 1500 バイトより大きい MTU を選択することは受信と送信のジャンボフレーム (Jumbo Frame) をアダプタに設定します。ジャンボフレーム (Jumbo Frame) のための最大の MTU サイズは 16114 です。
このドライバのバージョンは、VLAN をサポートします。 em ドライバは、次のメディアタイプをサポートします:
- autoselect
- 速度と二重のための自動交渉を有効にします。
- 10baseT/UTP
- 10Mbps オペレーションを設定します。 全二重 モードを選択するために mediaopt オプションを使用します。
- 100baseTX
- 100Mbps オペレーションを設定します。 全二重 モードを選択するために mediaopt オプションを使用します。
- 1000baseSX
- 1000Mbps オペレーションを設定します。 全二重 モードだけがこの速度でサポートされます。
- 1000baseTX
- 1000Mbps オペレーションを設定します。 全二重 モードだけがこの速度でサポートされます。
em ドライバは次のメディアオプションをサポートします:
- full-duplex
- 全二重オペレーションを強制的に設定します。
- half-duplex
- 半二重オペレーションを強制的に設定します。
単にドライバを 全二重 に設定するために mediaopt を使用します。 mediaopt が指定されないなら、ドライバは 半二重 をデフォルトとします。
このデバイスの設定についての詳しい情報に関しては、 ifconfig(8) を参照してください。
ハードウェア
em ドライバは Intel 82540, 82541ER, 82541PI, 82542, 82543, 82544, 82545, 82546, 82546EB, 82546GB, 82547, 82571, 82572, 82573 と 82574 コントローラチップに基づくギガビットイーサネットアダプタをサポートします:
- Intel PRO/1000 CT Network Connection (82547)
- Intel PRO/1000 F Server Adapter (82543)
- Intel PRO/1000 Gigabit Server Adapter (82542)
- Intel PRO/1000 GT Desktop Adapter (82541PI)
- Intel PRO/1000 MF Dual Port Server Adapter (82546)
- Intel PRO/1000 MF Server Adapter (82545)
- Intel PRO/1000 MF Server Adapter (LX) (82545)
- Intel PRO/1000 MT Desktop Adapter (82540)
- Intel PRO/1000 MT Desktop Adapter (82541)
- Intel PRO/1000 MT Dual Port Server Adapter (82546)
- Intel PRO/1000 MT Quad Port Server Adapter (82546EB)
- Intel PRO/1000 MT Server Adapter (82545)
- Intel PRO/1000 PF Dual Port Server Adapter (82571)
- Intel PRO/1000 PF Quad Port Server Adapter (82571)
- Intel PRO/1000 PF Server Adapter (82572)
- Intel PRO/1000 PT Desktop Adapter (82572)
- Intel PRO/1000 PT Dual Port Server Adapter (82571)
- Intel PRO/1000 PT Quad Port Server Adapter (82571)
- Intel PRO/1000 PT Server Adapter (82572)
- Intel PRO/1000 T Desktop Adapter (82544)
- Intel PRO/1000 T Server Adapter (82543)
- Intel PRO/1000 XF Server Adapter (82544)
- Intel PRO/1000 XT Server Adapter (82544)
ローダ調整変数
カーネルをブートする前に loader(8) プロンプトで、または loader.conf(5) に格納して調整変数を設定することができます。- hw.em.rxd
- ドライバによって割り付けられた受信記述子の数。デフォルト値は、82547 より新しいアタプタについては、1024 で、古いものについては、256 です。他のものは、最大 4096 を持つことができますが、82542 と 82543 ベースのアダプタは、最大 256 の記述子を取り扱うことができます。
- hw.em.txd
- ドライバによって割り付けられた送信記述子の数。デフォルト値は、82547 より新しいアタプタについては、1024 で、古いものについては、256 です。他のものは、最大 4096 を持つことができますが、82542 と 82543 ベースのアダプタは、最大 256 の記述子を取り扱うことができます。
- hw.em.rx_int_delay
- この値は、1.024 マイクロ秒の単位で受信割り込みの生成をディレイ (遅く) します。アダプタは、この機能が有効にされている状態でハングアップするかもしれないので、デフォルト値は 0 です。
- hw.em.rx_abs_int_delay
- hw.em.rx_int_delay が 0 でなければ、この調整変数は、受信割り込みが生成される最大のディレイ (遅れ) を制限します。
- hw.em.tx_int_delay
- この値は、1.024 マイクロ秒の単位で転送割り込みの生成をディレイ (遅く) します。デフォルト値は 64 です。
- hw.em.tx_abs_int_delay
- hw.em.tx_int_delay が 0 でなければ、この調整変数は、転送割り込みが生成される最大のディレイ (遅れ) を制限します。
関連ファイル
- /dev/led/em*
- 識別 LED デバイスノード
使用例
em0 の識別 LED をブリンクします:
echo f2 > /dev/led/em0
再び em0 の識別 LED をオフにします:
echo 0 > /dev/led/em0
診断
- em%d: Unable to allocate bus resource: memory
- 致命的な初期化エラーが発生しました。
- em%d: Unable to allocate bus resource: interrupt
- 致命的な初期化エラーが発生しました。
- em%d: watchdog timeout -- resetting
- デバイスがネットワークに応答を止めたか、またはネットワーク接続 (ケーブル) に関する問題があります。
サポート
一般的な情報とサポートについては、次の Intel サポートウェブサイトに行ってください。 http://support.intel.com問題がサポートしているアダプタでサポートしているカーネルのリリースされたソースコードで識別されるなら、<freebsd@intel.com>に問題に関する具体的な情報をメールしてください。
歴史
em デバイスドライバは、 FreeBSD 4.4 ではじめて登場しました。作者
em ドライバは、 <freebsd@intel.com>によって書かれました。バグ
ハードウェアで補助された VLAN 処理はデフォルトで無効にされます。利用者は、 ifconfig(8) を使用して em インタフェースでそれを有効にすることができます。October 11, 2011 | FreeBSD |