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AIBS(4)
AIBS(4) FreeBSD Kernel Interfaces Manual AIBS(4)

名称

aibsASUSTeK AI Booster ACPI ATK0110 電圧、温度とファンセンサ

書式

このドライバをカーネルにコンパイルするためには、次の行を利用者のカーネル設定ファイルに置きます:

device aibs

もう一つの方法として、ブート時にモジュールとしてドライバをロードするためには、次の行を loader.conf(5) に置きます:

aibs_load="YES"

解説

aibs ドライバは、 ASUSTeK マザーボードで ATK0110 ASOC ACPI デバイスを通して利用可能な電圧、温度とファンセンサのサポートを提供しています。各センサの説明と同様に、各タイプのセンサの数は、マザーボードによって異なります。

ドライバは、 ACPI を通してマザーボードメーカによって定義されるように、任意のセンサの組をサポートし、何に各センサが使用されるかに関する記述を提供し、各センサの入力の想定された範囲の指定と同様に現在の値を報告します。

範囲の指定は、次の通りです:

  • 電圧センサには、下位と上位の範囲の指定があります。
  • 温度センサには、2 つの上位の指定があります。
  • ファンセンサには、1 つのみの下位の指定か、または DSDT によって、1 つの下位と 1 つの上位の指定のいずれかがあります。

センサ読み込みと範囲の指定を、 sysctl(3) インタフェースを通して利用可能とし、 sysctl(8) でモニタすることができます。例えば、ASUS V3-P5G965 barebone に関して、次の通りです:

> sysctl dev.aibs.0.{volt,temp,fan} 
dev.aibs.0.volt.0: 1192 850 1600 
dev.aibs.0.volt.1: 3312 2970 3630 
dev.aibs.0.volt.2: 5017 4500 5500 
dev.aibs.0.volt.3: 12302 10200 13800 
dev.aibs.0.temp.0: 28.0C 80.0C 95.0C 
dev.aibs.0.temp.1: 55.0C 60.0C 95.0C 
dev.aibs.0.fan.0: 878 600 7200 
dev.aibs.0.fan.1: 0 700 7200 

> sysctl -d dev.aibs.0.{volt,temp,fan} dev.aibs.0.volt: dev.aibs.0.volt.0: Vcore Voltage dev.aibs.0.volt.1: +3.3 Voltage dev.aibs.0.volt.2: +5 Voltage dev.aibs.0.volt.3: +12 Voltage dev.aibs.0.temp: dev.aibs.0.temp.0: CPU Temperature dev.aibs.0.temp.1: MB Temperature dev.aibs.0.fan: dev.aibs.0.fan.0: CPU FAN Speed dev.aibs.0.fan.1: CHASSIS FAN Speed

一般的に、 aibs ドライバによって提供されたセンサは、特定の他のドライバか、または直接 ISA / LPC または I2C / SMBus デバイスにアクセスするユーティリティによってもサポートされます。 aibs センサの正確な収集は、1 つ以上の物理的なハードウェアモニタリングチップの組み合わせを通してサポートされるマザーボード設計で明確に利用されるセンサから成ります。

しかしながら、 aibs ドライバは、ネイティブのハードウェアモニタリングドライバまたは他のユーティリティと比較するとき、次の利点を提供しています:

  • aibs からのセンサ値は、より信頼できると予想されます。例えば、多くのハードウェアモニタリングチップの電圧センサは、 0 から 2 または 4 ボルトまでの電圧のみをセンスすることができ、過度の電圧は、マザーボードとセンスされている電圧で異なる抵抗によって取り除かれます。 aibs では、必要な抵抗のファクタは、 ACPI を通してマザーボードメーカによって提供されます。ネイティブのドライバでは、抵抗のファクタは、チップメーカの推薦に基づくドライバにコード化されています。本質的に、 aibs からのセンサ値は、BIOS の Hardware Monitor 画面からの読み込みと同じである可能性が非常に高いでしょう。
  • aibs からのセンサ記述は、マザーボードでのマーキングとマッチする可能性が高いでしょう。
  • センサ範囲の指定は、 aibs によってサポートされます。範囲の指定は、マザーボードメーカによって提案されるように、それぞれの個々のセンサに対して報告されます。例えば、CPU 温度センサのための閾値は、車台温度センサのための閾値よりかなり高い傾向があります。
  • aibs の新しいチップのためのサポート。新しいチップは、ネイティブのドライバに不足しているかもしれませんが、とにかく aibs を通してサポートされるべきです。

関連項目

sysctl(3), acpi(4), sysctl(8)

歴史

aibs ドライバは、 OpenBSD 4.7, DragonFly 2.5, NetBSD 6.0FreeBSD 9.0 ではじめて登場しました。

ドライバの初期のバージョン acpi_aiboost は、 FreeBSD 7.0NetBSD 5.0 ではじめて登場しました。

作者

aibs ドライバは、 Constantine A. Murenin <cnst@FreeBSD.org>, Raouf Boutaba Research Group, David R. Cheriton School of Computer Science, University of Waterloo によって、 OpenBSD, DragonFly, NetBSDFreeBSD のために書かれました。

acpi_aiboost というドライバの初期のバージョンは、 Takanori Watanabe によって FreeBSD のために書かれました。

April 4, 2010 FreeBSD