VIS(1) |
FreeBSD General Commands Manual |
VIS(1) |
名称
vis —
非印刷可能な文字を視覚的な形式で表示する
書式
vis |
[ -bcfhlmnostw][ -e extra][ -F foldwidth][ file ...] |
解説
vis は、非印刷可能な文字を視覚表現に変換するためのフィルタです。形式がユニークで逆変換可能である点において、‘
cat -v
’と異なります。デフォルトで、空白、タブと改行を除く、すべての非図形 (non-graphic) 文字がエンコード (符号化) されます。様々な視覚的な形式の詳細な説明は、
vis(3) で与えられます。
オプションは、次の通りです:
-
-b
-
デフォルトのエンコードは、バックスラッシュと上矢印 (キャレット) とメタキャラクタの組み合わせですが、これにバックスラッシュを入れないようにします。この出力は、正確ではなく、逆変換もできませんが、入力に対して最も変更が少ない表現です。それは、“
cat -v
”に似ています。 (
VIS_NOSLASH)
-
-c
-
C スタイルのバックスラッシュシーケンスを使用して、非印刷可能文字の小さな部分集合を表示する形式を要求します。 (
VIS_CSTYLE)
-
-e
extra
-
また、
svis(3) ごとに、
extra の文字をエンコードします。
-
-F
foldwidth
-
(
unvis(1) を使ってファイルを元に戻すときに取り除かれる、) 隠された改行シーケンスが使用されることを除いて、
vis は、
fold(1) のような foldwidth カラム (デフォルト 80) で行を折り畳んで出力します。エンコードされるファイルの最後の文字が改行で終ってないなら、見えない改行シーケンスが出力に付け加えられます。これは、一般的に部分的な行で動作しない、様々なエディタと他のユーティリティで出力を使用可能にします。
-
-f
-
-F と同じです。
-
-h
-
RFC 1808 で提供されている URI エンコーディング (符号化) を使用してエンコードします。 (
VIS_HTTPSTYLE)
-
-l
-
改行が続く可視のシーケンス‘
\$
’で改行に印をつけます。
-
-m
-
RFC 2045 で提供されている MIME Quoted-Printable エンコーディング (符号化) を使用してエンコードします。 (
VIS_MIMESTYLE)
-
-n
-
バックスラッシュが 2 つである、
-f または
-F が選択されるなら、隠された改行シーケンスが挿入されるいうことを除いて、あらゆるエンコードをオフにします。
-f フラグと組み合わされるとき、
vis は、
fold(1) ユーティリティの逆変換可能なバージョンのようになります。すなわち、
unvis(1) に出力を通して実行することによって、折り畳みを戻す (unfold) することができます。
-
-o
-
8 進数、\ddd として非印刷可能文字を表示する形式を要求します。 (
VIS_OCTAL)
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-s
-
端末に送るのに安全でないと考えられる文字だけがエンコードされます。このフラグは、デフォルトの空白、タブと改行に加えてバックスペース、ベルと復帰改行 (キャリッジリターン) を許可します。 (
VIS_SAFE)
-
-t
-
タブもエンコードされます。 (
VIS_TAB)
-
-w
-
空白類 (空白、タブ、改行) もエンコードされます。 (
VIS_WHITE)
マルチバイト文字のサポート
vis は、マルチバイト文字の入力をサポートしています。エンコーディング変換は、エンコーディング (符号化) なしでコピーすることができる文字のセットを定義する
LC_CTYPE 環境変数の設定によって影響を受けます。
8 ビットのデータが入力に存在するとき、 LC_CTYPE は、正確なロケールまたは C ロケールに設定されなければなりません。データと変換のロケールが不一致であるなら、マルチバイト文字の認識は、失敗し、エンコーディング (符号化) は、代わりにバイトごとに実行されます。
環境変数
-
LC_CTYPE
-
入力データのロケールを指定します。入力データのロケールが未知であるなら、C に設定します。
歴史
vis コマンドは、
4.4BSD で登場しました。マルチバイト文字のサポートは、
NetBSD 6.1 と
FreeBSD 9.2 で追加されました。