名称

touch — ファイルのアクセス時刻と変更時刻を変更する

書式

touch

[ -A [-][[hh]mm]SS][ -achm][ -r file][ -t [[CC]YY]MMDDhhmm[.SS]][ -d YYYY-MM-DDThh:mm:SS[.frac][tz]] file ...

解説

touch ユーティリティは、ファイルの変更時刻とアクセス時刻を設定します。ファイルが存在していないなら、デフォルトのパーミッションで作成されます。

デフォルトで、 touch は、変更時刻とアクセス時刻の両方を変更します。 -a と -m フラグは、個別にアクセス時刻または変更時刻を選択するために使用されます。両方を選択することは、デフォルトと同等です。デフォルトで、タイムスタンプは、現在の時刻に設定されます。 -d と -t フラグは、明白に異なる時刻を指定し、 -r フラグは、指定されたファイルの時刻を設定するために指定します。 -A フラグは、指定された数量で値を調整します。

次のオプションが利用可能です:

-A

指定された値でファイルのアクセス時刻と変更時刻のタイムスタンプを調整します。このフラグは、不正に設定されたタイムスタンプでファイルを変更するために使用するためのものです。

引数は、次で表現される、それぞれの文字のペアである、形式“[-][[hh]mm]SS”です:

-

負に調整します: 新しいタイムスタンプは、古いタイムスタンプの前に設定されます。

hh

00 から 99 までの時間の数。

mm

00 から 59 までの分の数。

SS

00 から 59 までの秒の数。

-A フラグは、 -c フラグの意味を含みます: 指定されたファイルが存在していないなら、静かに無視されます。

-a

ファイルのアクセス時刻を変更します。同時に -m が指定されていなければ修正時刻は変更されません。

-c

ファイルが存在しなかったなら、ファイルを作成しません。 touch ユーティリティは、これをエラーと扱いません。エラーメッセージは、表示されず、終了値に影響しません。

-d

現在の時刻の代わりに指定された時刻のアクセス時刻と更新時刻を変更します。引数は、形式“YYYY-MM-DDThh:mm:SS[.frac][tz]”で、ここで、文字は、次を表します:

YYYY

年。

MM

01 から 12 の年の月。

DD

01 から 31 の月の日。

T

文字 T または空白。

hh

00 から 23 の日の時間。

mm

00 から 59 の時の分。

SS

00 から 61 の分の秒。

.frac

1 つ以上の数字が続く、ピリオッドまたはコンマから成るオプションの分数。カーネル設定とファイルシステムに依存する有効な数値の数、 0 でかもしれません。

tz

時間を示すオプションの文字 Z は、 UTC 単位です。そうでなければ、時間は、現地時間であると仮定されます。

-h

ファイルがシンボリックリンクであるなら、リンクが指すファイルでなくシンボリックリンク自体の時刻を変更します。 -h は、 -c の意味を含み、新しいファイルが作成されないことに注意してください。

-m

ファイルの修正時刻を変更します。 -a フラグも指定されていななら、ファイルのアクセス時刻は変更されません。

-r

現在の時刻の代わりに、アクセス時刻と修正時刻を指定された時刻に変更します。

-t

現在の時刻の代わりに、アクセス時刻と修正時刻を指定された時刻に変更します。引数は、次で表現される、それぞれの文字のペアである、形式“[[CC]YY]MMDDhhmm[.SS]”です:

CC

年の最初の 2 桁 (世紀) です。

YY

年の次の 2 桁です。“YY”が指定され、“CC”が指定されないなら、69 と 99 の間の“YY”の値は、“CC”の値は、19 となります。そうでければ、20 の“CC”値が使用されます。

MM

01 から 12 の年の月。

DD

01 から 31 の次の日。

hh

00 から 23 の日の時間。

mm

00 から 59 の時間の分。

SS

00 から 61 の分の秒。

“CC”と“YY”の文字のペアが指定されていないなら、値は、現在の年がデフォルトとなります。“SS”の文字のペアが指定されていないなら、値は、0 がデフォルトとなります。

終了ステータス

The touch utility exits 0 on success, and >0 if an error occurs.

互換性

最初の引数として時刻の形式が指定される、 touch の古い形式がサポートされます。 -r または -t オプションが指定されていなくて、少なくとも 2 つの引数があり、最初の引数が 10 進数の文字列で 8 文字または 10 文字の長さであるとき、最初の引数は、形式“MMDDhhmm[YY]”の形式の時刻仕様として解釈されます。

“MM”, “DD”, “hh”と“mm”の文字のペアは、 -t オプションに指定された対応するものとして扱われます。“YY”の文字のペアが範囲 39 から 99 であるなら、年は 1939 から 1999 に設定され、そうでなければ、年は 21 世紀に設定されます。

関連項目

utimes(2)

規格

touch ユーティリティは、 IEEE Std 1003.2 (“POSIX.2”) 仕様のスーパセットのはずです。

歴史

touch ユーティリティは、 Version 7 AT&T UNIX で登場しました。