MD5(1) | FreeBSD General Commands Manual | MD5(1) |
名称
md5, sha1, sha256, sha512, rmd160 — ファイルに対するメッセージダイジェストのフィンガプリント (チェックサム) を計算する書式
md5 | [ -pqrtx][ -c string][ -s string][ file ...] |
sha1 | [ -pqrtx][ -c string][ -s string][ file ...] |
sha256 | [ -pqrtx][ -c string][ -s string][ file ...] |
sha512 | [ -pqrtx][ -c string][ -s string][ file ...] |
rmd160 | [ -pqrtx][ -c string][ -s string][ file ...] |
解説
md5, sha1, sha256, sha512 と rmd160 ユーティリティは、任意の長さのメッセージを入力として取り、入力の“フィンガプリント”または“メッセージダイジェスト” (message digest) を出力として生成します。同じメッセージダイジェストがある 2 つのメッセージを生成するか、または与えられた前もって指定されたターゲットのメッセージダイジェストがあるあらゆるメッセージを生成することは、計算上実行不可能であることが推測されます。 MD5, SHA-1, SHA-256, SHA-512 と RIPEMD-160 アルゴリズムは、デジタル署名のアプリケーションを対象としたもので、ここで、大きなファイルは、 RSA のような公開鍵暗号システムのもとで秘密鍵で暗号化される前に、安全な方法で“圧縮”されなければなりません。MD5 は、衝突を見つけることが懸念されていることに関する限りは、完全に破られており、ユニークな出力を生成することを当てにするべきではありません。また、これは、 MD5 が暗号の署名体系の一部として使用されるべきでないことを意味しています。現在の時点 (2009-01-06) で、MD5 を“逆にする”ための公的に知られている方法は、すなわち、与えられたハッシュ値の入力を見つける方法、ありません。
SHA-1 には、現在 (2009-01-06) 知られている衝突はありませんが、疑わしい SHA-1 のセキュリティを認識する、brute-force 検索より速い攻撃が見つけられています。
すべての新しいアプリケーションが、他のハッシュ関数の 1 つの代わりに SHA-256 を使用することをお勧めします。
任意の組み合わせで次のオプションを使用することができ、コマンド行で指定されたあらゆるファイルに先行しなければなりません。コマンド行にリストされた各ファイルの 16 進数のチェックサムは、オプションが処理された後に、印刷 (表示) されます。
- -c string
- ファイルとこの md5 文字列を比較します。 (複数のファイルが指定されるなら、このオプションは、まだ有用ではないことに注意してください。)
- -s string
- 与えられた string のチェックサムを印刷 (表示) します。
- -p
- stdin (標準入力) を stdout (標準出力) にエコーし、 stdout (標準出力) にチェックサムを追加します。
- -q
- 静かなモード - チェックサムだけが印刷されます。 -r オプションを上書き (無効に) します。
- -r
- 出力の形式を逆にします。これは、視覚的な違いを助けます。 -ptx オプションと組み合わせるとき、なにもしません。
- -t
- 組み込みのタイムトライアルを実行します。
- -x
- 組み込みのテストスクリプトを実行します。
終了ステータス
md5, sha1, sha256, sha512 と rmd160 ユーティリティは、成功すれば、0 で終了し、少なくとも 1 つの入力ファイルを読み込むことができなかったなら、1 で終了し、少なくとも 1 つのファイルに -c オプションと同じハッシュがなかったなら、2 で終了します。関連項目
cksum(1), md5(3), ripemd(3), sha(3), sha256(3), sha512(3) R. Rivest, The MD5 Message-Digest Algorithm, RFC1321. J. Burrows, The Secure Hash Standard, FIPS PUB 180-2. D. Eastlake and P. Jones, US Secure Hash Algorithm 1, RFC 3174.RIPEMD-160 は、専用ハッシュ関数の ISO 標準規格案“ISO/IEC DIS 10118-3”の一部です。
Secure Hash Standard (SHS): http://csrc.nist.gov/cryptval/shs.html.
RIPEMD-160 のページ: http://www.esat.kuleuven.ac.be/~bosselae/ripemd160.html.
謝辞
このプログラムは、RSA Data Security によって自由な一般的な使用のためのパブリックドメインに置かれます。SHA-1 と RIPEMD-160 のサポートは、
<eik@FreeBSD.org>によって追加されました。July 31, 2012 | FreeBSD |