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HPFTODIT(1)
HPFTODIT(1) FreeBSD General Commands Manual HPFTODIT(1)

名称

hpftodit - groff -Tlj4 で使用するフォント記述ファイルを作成する

書式

hpftodit [ -adqsv ] [ -i n ] tfm_file map_file font

-i オプションとそのパラメータの間には空白があっても構いません。

解説

hpftodit は、HP のタグ付けをされたフォントメトリック (TFM) ファイルからのデータを使用して、 groff -Tlj4 で Hewlett-Packard LaserJet 4–series (または新しいもの) プリンタに使用するフォントファイルを作成します。 tfm_file は、フォントのための TFM ファイルの名前です。 Intellifont と TrueType TFM ファイルがサポートされていますが、シンボルセット TFM ファイルはサポートされていません。 map_file は、フォントの文字のための groff 名を与えるファイルです。このファイルは、次の形式の行シーケンスから成るはずです:
m u c1 c2 ... [ # comment ]

ここで、 m は文字の MSL 番号を与える 10 進整数で、 u は文字の Unicode 値を与える 16 進整数で、 c1, c2, ... は、文字の groff 名です。任意の空白類で値を分離することができます。 Unicode 値は、大文字の数値と A–F を使用しなければならず、先導する `0x `u または `U+ なしでなければなりません。合成グリフに対応する Unicode 値は分解されます。例えば、 `u00C0 は `u0041_0300 になります。 groff 名のないグリフの名前は、グリフが Unicode 値に対応しているか、または無名のグリフ `--- であるなら、 u XXXX として与えられます。与えられた Unicode 値が Private Use Area (0xE000–0xF8FF) 内にあるなら、グリフは無名グリフとしてインクルードされます。無名グリフと、どのようにそれらにアクセスするかに関する追加情報については groff_diff(1) を参照してください。

空行と `# で始まる行は無視されます。 1 つ以上の groff 名に続く `# はコメントの開始です。 `# は有効な groff 名であるので、コメントがインクルードされているなら、 groff 名のリストで最初に現れなければなりません、例えば、

3 0023 # # number sign

または

3 0023 # sh # number sign

で、

3 0023 sh # # number sign

は最初の `# をコメントの始まりとして扱います。

font は、出力する groff フォントファイル名です。 groff フォントファイルは font という名前のファイルに出力されます。 font が `- として指定されるなら、出力は標準出力に書き込まれます。

フォントが特殊 ( troff がカレントフォントの中に文字が見つからない場合に検索されるべきであるなら、フォントは special です) であるなら、 -s オプションを指定する必要があります。特別フォントは DESC ファイルの fonts コマンドで列挙します。特別フォント以外は列挙する必要はありません。 troff がそのフォントを最初に使用したときに自動的にマウントできるからです。

-i オプションが指定されていた場合、 hpftodit は各文字についてイタリック補正 (italic correction)、左イタリック補正 (left italic correction) および添字補正 (subscript correction) を自動生成します (これら補正パラメータの意味については、 groff_font(5) を参照してください)。

オプション

-a
map ファイルにインクルードされない TFM ファイルの文字をインクルードします。 Unicode 値に対応するグリフは名前 u XXXX で与えられます。 Unicode 値のないグリフは、無名のグリフ `---' としてインクルードされます。 Private Use Area (0xE000–0xF8FF) の Unicode 値があるグリフも、無名のグリフとしてインクルードされます。
このオプションは、map ファイルにそれらをインクルードせずにフォントに名前付き Unicode と無名グリフを追加する簡潔な手段を提供しますが、どのグリフが通常のフィントに置かれて、どれが特別なフォントで置かれるか、少ししか制御を提供しません。 -s オプションの有無で、グリフがインクルードされるかに何らかの影響があります: -s オプションなしで、“text”シンボルセットのみを適合するグリフで検索します。 -s オプションで、“mathematical”シンボルセットのみが検索されます。それにもかかわらず、検索されるシンボルセットを制限するのは選別が厳しことはありません—多くのグリフは通常のものと特別なフォントの両方に置かれます。通常、 -a オプションは最後の手段としてのみ使用されべきです。
-d
TFM ファイルに関する情報を標準出力にダンプします。このオプションは、TFM ファイルがフォントに正確に適合し、 TFM ファイルの中身が適切であることを確実にするために便利です。情報は重要な TFM タグの値、および TFM ファイルにインクルードされるグリフの (Intellifont TFM ファイルの MSL 番号によってか、または TrueType TFM ファイルのための Unicode 値による) リストを含んでいます。いくつかのタグのための測定単位 'DU' はデザインの単位を表します。 Intellifont フォントのために em ごとの 8782 デサイン単位と、 TrueType フォントのために em ごとの 2048 デザイン単位があります。グリフのアクセシビリティ (アクセスのしやすさ) は、シンボルセットの内容に依存することに注意してください。いくつかの TFM ファイルは、多くのグリフをリストしますが、シンボルセットは少しのみです。
グリフのリストには、TFM ファイル内のグリフインデックス、 MSL または Unicode 値、グリフを印刷するために使用されるシンボルセットと文字コードを含んでいます。 map_file が与えられるなら、groff 名は適合するグリフのために与えられます。グリフインデックスと MSL または Unicode 値のみが与えられるなら、グリフは、サポートされたシンボルセットに何も現れず、印刷することもできません。
-d オプションでは、 map_file は省略可能で、 font が与えられるなら無視されます。
-q
TFM ファイル中で見つけられなかった map の文字に関する警告を抑制します。無名のグリフまたは、それらの Unicode 値によって指定されたグリフには決して警告はされません。このオプションは、 hpftodit の出力を標準出力に送るときに便利です。
-v
hpftodit のバージョン番号を印刷 (表示) します。
-s
フォントは特別フォントです。このオプションは、フォントファイルに special コマンドを追加して、各グリフで検索される HP シンボルセットの順序に影響します。 -s オプションがなければ、“text”セットは、“mathematical”シンボルセットの前に検索されます。 -s オプションでは、この検索順序が逆にされます。
-i n
文字幅と文字のイタリック補正の和が em の 1000 分の n と、文字の境界の右端を文字の原点の右にする量の和と等しくできるように、各文字のためのイタリック補正を生成します。これが負のイタリック補正の結果となるなら、代わりに 0 のイタリック補正を使用します。
また、フォントの傾斜に関する正接 (tangent) とフォントの x 方向の高さの 4/5 の積と等しい添字補正も生成します。これがイタリック補正より大きな添字補正の結果となるなら、代わりにイタリック補正と等しい添字補正を使用します。
また、em の 1000 分の n と、文字の境界の左端を文字の原点の左にする量の和と等しい各文字のための左イタリック補正を生成します。左イタリック補正は負になるかもしれません。
このオプションは、通常イタリック体または傾斜フォントでのみ必要です。通常 50 (0.05 em) の値が適当な選択です。

関連ファイル

/usr/share/groff_font/devlj4/DESC
デバイス記述ファイル
/usr/share/groff_font/devlj4/ F
フォント F のフォント記述ファイル
/usr/share/groff_font/devlj4/generate/ * .map
シンボルのマップファイル

関連項目

groff(1), groff_diff(1), grolj4(1), groff_font(5), lj4_font(5)
17 January 2014 Groff Version 1.19.2