名称

df — ディスクの空き領域を表示する

書式

df	[ -b | -g | -H | -h | -k | -m | -P][ -acilnT][ -,][ -t type][ file | filesystem ...]

解説

df ユーティリティは、指定された file system (ファイルシステム) または file (ファイル) が一部分であるファイルシステムのディスクの空き領域の合計に関する統計値を表示します。デフォルトで、ブロックのカウントは、512 バイトに想定されたブロックサイズで表示されます。ファイルまたはファイルシステムのオペランドのいずれも指定されなかったなら、 (下記の -t オプションに従って) すべてのマウントされているファイルシステムの統計値が表示されます

次のオプションが利用可能です:

-a

MNT_IGNORE フラグでマウントされたものを含めて、すべてのマウントポイントを表示します。これは、コマンド行で指定されたファイルシステムを意味します。

-b

環境変数からのあらゆる BLOCKSIZE 指定を上書きして、明示的に 512 バイトブロックを使用します。これは、 -P オプションと同じです。 -k オプションは、このオプションを上書きします。

-c

総計を表示します。

-g

デフォルトではなく 1073741824 バイト (1 G バイト) のブロックを使用します。これは、環境変数からの BLOCKSIZE 指定を上書きします。

-H

“人間に読み込み可能な”出力。次の単位接尾辞を使用します: 数字を 4 桁以下に減らすための (1024 のべき乗に基づいた) バイト(B)、キロバイト(K)、メガバイト(M)、ギガバイト(G)、テラバイト(T)とペタバイト(P)。

-h

“人間に読み込み可能な”出力。次の単位接尾辞を使用します: 数字を 4 桁以下に減らすための (1000 のべき乗に基づいた) バイト(B)、キロバイト(K)、メガバイト(M)、ギガバイト(G)、テラバイト(T)とペタバイト(P)。

-i

空きと使用中の inode の統計を含めます。 -h または -H オプションにおいて、inode の数は、1000 のべき乗によってはかられます。

-k

デフォルトではなく 1024 バイト (1 K バイト) のブロックを使用します。これは、 -P オプションと環境変数からの BLOCKSIZE 指定を上書きします。

-l

ローカルにマウントされたファイルシステムに関する情報のみを表示します。

-m

デフォルトではなく 1048576 バイト (1 M バイト) のブロックを使用します。これは、環境変数からのあらゆる BLOCKSIZE 指定を上書きします。

-n

以前にファイルシステムから取得されていた統計値を印刷 (表示) します。このオプションは、1 つ以上のファイルシステムが長い遅延なしで統計値を提供することができない状態であるなら、使用されるべきです。このオプションが指定されるとき、 df は、ファイルシステムから新しい統計値を要求しませんが、たぶん以前に取得された古い統計値を返答します。

-P

環境変数からのあらゆる BLOCKSIZE 指定を上書きして、明示的に 512 バイトのブロックを使用します。これは、 -b オプションと同じです。 -k オプションは、このオプションを上書きします。

-t

指定されたタイプのファイルシステムの統計値のみを印刷 (表示) します。 2 つ以上のタイプは、コンマで区切られたリストで指定できます。動作が取られるべきで ない ファイルシステムのタイプを指定するために、ファイルシステムのタイプのリストに“no”を前に付けることができます。例えば、 df コマンドは、次の通りです:

df -t nonfs,nullfs

は、タイプ NFS と NULLFS のものを除いてすべてのファイルシステムをリストします。システムで利用可能なファイルシステムのタイプを見つけるために lsvfs(1) コマンドを使用することができます。

-T

ファイルのシステムタイプを含めます。

-,

(コンマ) localeconv(3) によって返された非貨幣のセパレータ、通常コンマまたはピリオド、を使用して千単位でグループ化され分離されたサイズを印刷します。ロケールが設定されないか、またはロケールに非貨幣のセパレータがないなら、このオプションには、効果がありません。

環境変数

BLOCKSIZE

ブロックのカウントを報告する単位を指定します。これは、(1024 バイトの倍数のための) 文字 k、(1048576 バイトの倍数のための) 文字 m または (ギガバイトのための) 文字 g ではかられるバイトまたは数の単位を許可する、 getbsize(3) を使用します。許可された範囲は、512 バイトから 1GB です。値が外側であるなら、適切な制限に設定されます。

関連項目

lsvfs(1), quota(1), fstatfs(2), getfsstat(2), statfs(2), getbsize(3), getmntinfo(3), localeconv(3), fstab(5), mount(8), pstat(8), quot(8), swapinfo(8)

規格

ほとんどのオプションを除いて、 df ユーティリティは、 -k, -P と -t オプションだけを定義している、 IEEE Std 1003.1-2004 (“POSIX.1”) に適合しています。

歴史

df ユーティリティは、 Version 1 AT&T UNIX で登場しました。

バグ

-n フラグは、ファイルまたはファイルシステムが指定されるなら、無視されます。また、マウントポイントがユーザによってアクセスできないなら、ファイルシステムの情報が古くなっているかもしれません。

-b と -P オプションは、同一です。前者は、BSD の伝統から由来し、後者は、 IEEE Std 1003.1-2004 (“POSIX.1”) 適合に必要です。