おおさかのはんぎゃく ――おださくのすけのし―― |
| 大阪の反逆 ――織田作之助の死―― |
冒頭文
将棋の升田七段が木村名人に三連勝以来、大阪の反逆というようなことが、時々新聞雑誌に現われはじめた。将棋のことは門外漢だが、升田七段の攻撃速度は迅速意外で、従来の定跡が手おくれになってしまう(時事新報)のだそうで、新手の対策を生みださぬ限り、この攻撃速度に抗することができないだろう、と云う。新らたなるものに対するジャーナリズムの過大評価は見なれていることだから、私は必ずしもこの評判を鵜(う)のみには
文字遣い
新字新仮名
初出
「改造 第二八巻第四号」1947(昭和22)年4月1日
底本
- 日本文化私観 坂口安吾エッセイ選
- 講談社文芸文庫、講談社
- 1996(平成8)年1月10日