ちゃのまはがらあき
茶の間はガラあき

冒頭文

第三次世界戦争があるか、ないか。いつ起るか。どこのウチの茶の間の話も、日に一度ぐらいはそれにふれずにいられないような昨今である。そして、どこの茶の間の結論も、要するに「和戦両様の構え」らしい。 むかし——といっても、そう遠い昔ではないが、軍人政治家がよく「和戦両様の構え」と言っていた。今はもっぱら日本の茶の間の態勢である。茶の間には国政を左右する何らの力もないから、もっぱら和戦両様の構えにまわ

文字遣い

新字新仮名

初出

「読売新聞 第二六九七四号」1952(昭和27)年1月17日

底本

  • 坂口安吾全集16
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1991(平成3)年7月24日