ふろうちょうじゅのひみつ
不老長寿の秘訣

冒頭文

美味談も考えてみるとなかなか容易ではない。前に木下の『美味求真』、大谷光瑞(おおたにこうずい)の『食』、村井弦斎(むらいげんさい)の『食道楽』、波多野承五郎(はたのしょうごろう)の『食味の真髄を探る』、大河内正敏(おおこうちまさとし)の『味覚』など、それぞれ一家の言を表わしてはいるものの、実際、美味問題になると、いずれも表わし得たりと学ぶに足るほどのものはない。 各々美味道楽の体験に貧困が窺え

文字遣い

新字新仮名

初出

「芸術新潮」1954(昭和29)年1月号

底本

  • 春夏秋冬 料理王国
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 2010(平成22)年1月10日