にんげんがかちくしょく
人間が家畜食

冒頭文

山の中に三十年の朝夕起臥、ほとんど社交のない生活を営みながら、わたしは時に快速船のように何事も進ませずにはいられないくせをもっている。自慢ではないが、それっというすべてが超スピードで活動するために、周辺の助け舟は大変である。眼の回るようにキリキリ舞いだが、わたしから見てすべてが鈍速で見ていられない。第一快調を欠いている。その理由をわたしはよく考えているのだが、それは他でもなさそうである。第一わたし

文字遣い

新字新仮名

初出

「独歩 2号」1952(昭和27)年9月

底本

  • 魯山人著作集 第三巻
  • 五月書房
  • 1980(昭和55)年12月30日