ごかいのまど 05 がっさくのご |
| 五階の窓 05 合作の五 |
冒頭文
17 「おやっ!」 と叫んだ長谷川の声がひどく間が抜けて大きかったので、山本は危なくコーヒー茶碗(ぢゃわん)をテーブルの上へ落とそうとした。 「おい、いったいどうしたんだい、大声が自慢にゃあならないぜ」「シェーネス・フロイラインが通るのだよ」 長谷川は窓へ飛んでいった。 「どれ」 と言うと、山本も長谷川の肩越しに窓外を見た。 雪が止(や)んだので人通りがある。 一人の娘が歩いていく。深
文字遣い
新字新仮名
初出
「新青年」博文館、1926(大正15)年9月
底本
- 五階の窓
- 春陽文庫、春陽堂書店
- 1993(平成5)年10月25日