『せっかずせつ』のけんきゅうごじつたん |
| 『雪華図説』の研究後日譚 |
冒頭文
前掲の『雪華図説』の研究というのは、ほんの思いつきのようなつもりで『画説』に書いたのであるが、脇本楽之軒氏が大変興味をもたれて、この後日譚を書く材料を集めるのに色々世話をして下さった。 ことの起りは、脇本さんがかねて藤懸静也教授に会われた際、同教授が『雪華図説』の著者土井利位の家老であった鷹見泉石の裔(すえ)と姻戚の間に在ることをきかれていたのに始まった。そして泉石の遺した書籍、手稿、遺品など
文字遣い
新字新仮名
初出
「画説 第四十二号」東京美術研究所、1940(昭和15)年6月1日
底本
- 中谷宇吉郎集 第二巻
- 岩波書店
- 2000(平成12)年11月6日