あおいじゅうたん
青い絨毯

冒頭文

僕らが「言葉」という飜訳(ほんやく)雑誌、それから「青い馬」という同人雑誌をだすことになって、その編輯(へんしゅう)に用いた部屋は芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)の書斎であった。というのは、同人の葛巻義敏(くずまきよしとし)が芥川の甥(おい)で、彼はそのころ二十一、二の若年だったが、芥川死後の整理、全集出版など責任を負うて良くやっており、同人雑誌の出版に就(つい)ても僕らの知らないことに通じて

文字遣い

新字新仮名

初出

「中央公論」1955(昭和30)年4月号

底本

  • 風と光と二十の私と・いずこへ 他十六篇
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 2008(平成20)年11月14日