あだちがはらのおにばば(よはくろく)
安達ヶ原の鬼婆々(余白録)

冒頭文

去る五月の中旬、大和の榛原町に行つた時、同町字足立といふ部落が、鬼筋だといふ説について、土地の人に尋ねて見たところが、昔こゝに安達ヶ原の鬼婆々が居つたといふ話があると教へてくれた。奧州安達ヶ原から、鬼婆々は同じ地名の縁故で、こゝまでも飛んで行つたのだ。武藏の足立郡にも、同じ話のあることが、古い地誌に見えて居る。豐前企救郡の足立村にも、同じ説があるといふ。鬼婆々の話の元は、安達ヶ原の黒塚のあるじが鬼

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「東北文化研究 第一卷第一號」史誌出版社、1928(昭和3)年9月1日

底本

  • 東北文化研究 第一卷第一號
  • 史誌出版社
  • 1928(昭和3)年9月1日