ろうそうこう かわらもの・さかのもの・しゅくのもの・ひにんほうし
濫僧考 河原者・坂の者・宿の者・非人法師

冒頭文

「民族と歴史」八巻五号所載「旃陀羅考」中にちょっと述べておいた濫僧(ろうそう)の事を、今少し精しく考証してみる。「旃陀羅考」中にも引いておいた「延喜式」の臨時祭式の文に、 凡鴨御祖社(かものみおやのやしろ)南辺者、雖鴨御祖社(レ)在鴨御祖社(二)四至之外鴨御祖社(一)濫僧・屠者等不鴨御祖社(レ)得鴨御祖社(二)居住鴨御祖社(一)。 とある。その濫僧とは、そもそもいかなるものであろう。そして

文字遣い

新字新仮名

初出

「社会史研究 9-3号」1923(大正12)年3月

底本

  • 賤民とは何か
  • 河出書房新社
  • 2008(平成20)年3月30日