ごろのろんり
語呂の論理

冒頭文

先年北海道で雪の研究に手を付けた時、日本の昔の雪の研究として有名な、土井利位(どいとしつら)の『雪華図説(せっかずせつ)』と鈴木牧之(すずきぼくし)の『北越雪譜(ほくえつせっぷ)』とを何とかして手に入れたいものと思って、古書の専門店の方へも聞き合せたことがあったが、折悪(あ)しくどうも手に入らないので困っていた。ところが、何思わずそういう意味のことを雑文の中に書いておいたら、早速それでは私のところ

文字遣い

新字新仮名

初出

「中央公論」1938(昭和13)年12月1日

底本

  • 中谷宇吉郎随筆集
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1988(昭和63)年9月16日