しんさいこうき
震災後記

冒頭文

九月一日来の関東の大震については、自分の親しく見聞関知したところをいささか書きとめて、その混乱の最も烈しかった六日までの分を「震災日誌」と題して『社会史研究』拾壱月号第一〇巻第三号 に掲載したのであったが、七日以後にもかなりひどい余震が繰り返され、世間はそわそわとして震災気分は相変らず濃厚だ。崩壊した古土蔵の土塊のために荒らされた書斎その他はまだもとのままで、事実学窓は閉塞の有様だ。この有様がいつ

文字遣い

新字新仮名

初出

「社会史研究 第一〇巻第四号」1923(大正12)年12月

底本

  • 喜田貞吉著作集 第一四巻 六十年の回顧・日誌
  • 平凡社
  • 1982(昭和57)年11月25日