ざんこうのしょり |
残肴の処理 |
冒頭文
星岡時代、残肴を見て感あり、料理人一同に留意を促すゆえんを述べたことがある。 料理を出して、お客のところから残ってきたものを、他ではどんなふうに始末しているかわたしは知らない。わたしならその残肴を、お客がぜんぜん手をつけなかったもの、つけてもまだたくさん残っているもの、刺身は刺身、焼き魚は焼き魚というふうに整理して区分けし、これを生かすことを考える。こういうことは以前からしばしばみんなに
文字遣い
新字新仮名
初出
「星岡」1935(昭和10)年
底本
- 魯山人の美食手帖
- グルメ文庫、角川春樹事務所
- 2008(平成20)年4月18日