まひとこう
間人考

冒頭文

一 はしがき 我が古代の社会組織の上に「間人」という一階級があった。ハシヒト或いはマヒトと読ませている。この事については、自分がさきに「民族と歴史」を発行した当時、その第一巻第一号(大正八年一月)に、「駆使部(はせつかべ)と土師部(はじべ)」と題して簡単に説き及んでおいたことであったが、その後に阿波の田所市太君は、阿波における徳川時代の間人(まうと)に関する棟附帳の抄録を、同誌五巻三号(

文字遣い

新字新仮名

初出

「歴史地理 第四四巻第四~第六号」1924(大正13)年10~12月号

底本

  • 先住民と差別 喜田貞吉歴史民俗学傑作選
  • 河出書房新社
  • 2008(平成20)年1月30日