いそのかみじんぐうのじんぽうななつさやのたち
石上神宮の神宝七枝刀

冒頭文

昨秋大正七年十月大和に遊び、石上神宮に参拝して、有名なる神宝六叉鉾と称する異形の古武器を拝観することを得た。茎一にして、左右に各三枝、都合六個の枝を生じて、切尖とともに七鋒をなしている。その切尖以外、六叉あるので、これを鉾と見立てて、六叉鉾の称を得たと察せられる。しかしこれが六叉鉾ではなく、七枝刀(ななつさやのたち)と称するものであることは、銘文に、「□陽造百錬□七支刀」とあるので明かである。

文字遣い

新字新仮名

初出

「民族と歴史 第一巻第一号」1919(大正8)年1月

底本

  • 喜田貞吉著作集 第一巻 石器時代と考古学
  • 平凡社
  • 1981(昭和56)年7月30日