まま・あしやのむかしがたり
真間・蘆屋の昔がたり

冒頭文

この国学院大学の前身の国学院、及び国学院大学で、私ども万葉集を習ひました。その時分ちようど、木村正辞先生といふ、近世での万葉学者がをられまして、私ども教へて頂きました。 その外に、畠山健先生が、万葉集を教へてをられました。木村先生といふのは、旧時代から名高い万葉学者で、謂はゞ正しい伝統を持つた方です。畠山先生は万葉やら、源氏やら、徒然草やら、宇治拾遺やら、いろ〳〵なものを教へて下さいました。だか

文字遣い

新字旧仮名

初出

「国学院雑誌 第五十三巻第一号」1952(昭和27)年4月

底本

  • 折口信夫全集 6
  • 中央公論社
  • 1995(平成7)年7月10日