まいじたく
舞じたく

冒頭文

「舞じたく」は、平常から何かの折に一度描いて見たいと思つて居ましたが、九月十日祇園新地の歌蝶さんを訪ね大嘉の舞妓を紹介して貰ひ、二度ばかり写生して大急ぎで取掛りましたが、四人の人物を描くので大分手間取り、半月ばかりは毎夜一時間しか寝ません。昼夜兼行で七日の午後四時に漸く描き上げました位ですから、自分では何ができたか夢中でした。(談) (大正三年)

文字遣い

新字旧仮名

初出

「東京日日新聞」1914(大正3)年10月24日

底本

  • 青眉抄その後
  • 求龍堂
  • 1986(昭和61)年1月15日