やくしゃのいっしょう |
| 役者の一生 |
冒頭文
一 沢村源之助の亡くなつたのは昭和十一年の四月であつたと思ふ。それから丁度一年経つて木村富子さんの「花影流水」といふ書物が出た。木村富子さん、即、錦花氏夫人は今の源之助の継母かに当る人であるから、よい書物の筈である。此には「演芸画報」に載つた源之助晩年の芸談なる「青岳夜話」を其儘載せてある。これには又、彼の写真として意味のあるのを相当に択んで出してゐる。成程、源之助は写真にうつるのが上手であつた。
文字遣い
新字旧仮名
初出
「渋谷文学 第十八巻第二号」1942(昭和17)年12月
底本
- 折口信夫全集 22
- 中央公論社
- 1996(平成8)年12月10日