がっぽうとしんざ
合邦と新三

冒頭文

昼の部四時間夜興行四時間半、其に狂言が三つ宛。刈りこんでは居ても、みのある見物は出来る筈である。其に関らず進度(アシ)の早い感じのしたのは、如何にも貴重な時間だつたと、あの感謝したくなる、歎息のじわを誘はれることがなかつたからである。でも「合邦」に稍其に近いものを、玉手の動きから得た。其に似た感動が起る筈の「団七」「藤弥太」は、さうは行かなかつた。藤弥太は人形ぶりばかりが際立つてよく、かうしてゐる

文字遣い

新字旧仮名

初出

「日本演劇 第五巻第五号」1947(昭和22)年8月

底本

  • 折口信夫全集 22
  • 中央公論社
  • 1996(平成8)年12月10日