みんぞくげいのうのはる
民俗芸能の春

冒頭文

日本青年館の長い履歴の間に、人は、その多くのよい成績をあげるであらう。だが若し、曾て数年間連続して春秋毎に催した郷土舞踊・民謡の会をあげることを忘れたら、私など、その人の採点法を大いに疑ふだらう。日本青年館本来の目的から派生した枝葉の事業ではあつたらうけれど、あの為事などは、かう言ふ団体でさうしさうで居て、かう言ふ団体が、さうしないで過すやうな種類のものであつた。日本の農山海村の持つてゐる古典的な

文字遣い

新字旧仮名

初出

「青年 第三十二巻第三号」1947(昭和22)年3・4月

底本

  • 折口信夫全集 21
  • 中央公論社
  • 1996(平成8)年11月10日