みかわのさんそん
三河の山村

冒頭文

早川(孝太郎)さんが遠慮をして居りますから私が代つて御話申し上げます。早川さんは、御承知の新興大和絵画会の会員でございまして、そのお描きになつた絵が今度の展覧会で、何やら褒美を受けられた相であります。その絵の解説を申し上げたいと思ひます。三河の山村の雪景色には、他所には見られない特色がある様に思はれます。三河を歩いて居りまして一番心をひかれるのは雪景色、殊に春のはだれの様子には何とも言はれないもの

文字遣い

新字旧仮名

初出

「民俗学 第一巻第二号」1929(昭和4)年8月

底本

  • 折口信夫全集 21
  • 中央公論社
  • 1996(平成8)年11月10日