くみおどりのはなし
組踊りの話

冒頭文

組踊りは、また冠船踊りとも言うた。明治以前、今の尚侯爵の先祖が琉球国王であつた当時、その代替り毎に、支那がそれを認める冊封使(サツポウシ)といふものをよこした。その使者を乗せた、飾り立てた船をお冠船といひ、それを迎へる踊りであつたからだ。其時には、王宮内に舞台を造つて、そこで演じたので、役者は、すべて貴族・士族の階級から、主として若いものを選んで訓練をしたのである。それを、踊りの性質から言つて組踊

文字遣い

新字旧仮名

初出

「日本民俗 第十二号」1936(昭和11)年6月

底本

  • 折口信夫全集 21
  • 中央公論社
  • 1996(平成8)年11月10日