マイクロフォン―ざっかん― 「しんせいねん」せんきゅうひゃくにじゅうごねんじゅうにがつ
マイクロフォン―雑感― 「新青年」一九二五年一二月

冒頭文

「新青年」はすべからく「探偵小説新青年」と斯(こ)う改題する必要がある。            × 川田功氏の「砲弾を潜りて」は、日本のあらゆる戦争文学の中、第一位に置かる可(べ)き名作であった。「尼港の怪婦人」に至っては、遺憾ながら稍(やや)落ちる。            × 小酒井不木氏は「手術」を書いて、素人の域から飛躍した。しかし「遺伝」に至っては、学者の余技たる欠点を

文字遣い

新字新仮名

初出

「新青年」1925(大正14)年12月

底本

  • 国枝史郎探偵小説全集 全一巻
  • 作品社
  • 2005(平成17)年9月15日