マイクロフォン 「しんせいねん」せんきゅうひゃくにじゅうはちねんじゅういちがつ |
マイクロフォン 「新青年」一九二八年一一月 |
冒頭文
久しぶりの大下宇陀児の発表「画家の娘」を読んだ。自分としては失望する。ビーストンにだって駄作が交っているんだから、無理もない。しかし堪念に女学校用探偵小説を書きつづけている大下宇陀児を愛する。 甲賀三郎が窒研をやめてからのちに発表するものは、いずれも大変面白く読んでいる。「丘の上」もその通り。やっぱり本職にならないと面白いものが出来ないらしい。もっと早く窒研をやめて貰いたかったような気が
文字遣い
新字新仮名
初出
「新青年」1928(昭和3)年11月
底本
- 国枝史郎探偵小説全集 全一巻
- 作品社
- 2005(平成17)年9月15日