にほんたんていしょうせつかいすんぴょう |
| 日本探偵小説界寸評 |
冒頭文
一 二十八歳で博士号を得た、不木小酒井光次氏は、素晴らしい秀才といわざるを得ない。その専門は法医学、犯罪物の研究あるは将(まさ)に当然というべきであろう。最近同氏は探偵小説の創作方面にも野心を抱き、続々新作を発表している。犯罪物の研究は、今や本邦第一流類と真似手のない点からも、珍重すべきものではあるが、その創作に至っては、遺憾乍(なが)ら未成品である。「二人の犯人」「通夜の人々」これらの作を読ん
文字遣い
新字新仮名
初出
「読売新聞」1925(大正14)年8月31日
底本
- 国枝史郎探偵小説全集 全一巻
- 作品社
- 2005(平成17)年9月15日