たんていしょうせつをつくってもらいたいひとびと |
| 探偵小説を作って貰い度い人々 |
冒頭文
平林初之輔氏が探偵小説を書いた。書いて貰い度(た)いと久しい前から、思っていた所の人である。処女作などとは思われない程、よく纏まったものである。理智的であって人情的、よく調和がとれている。多少文章はゴタツイているが、根が評論家のことであり、創作には不慣れと云って了(しま)えば、そういう難は救われる。のみならず頭のよい同氏のことだ、二度目の作に至っては、そんな欠点も無くなるだろう。 藤井真澄氏を
文字遣い
新字新仮名
初出
「探偵趣味」1926(大正15)年1月
底本
- 国枝史郎探偵小説全集 全一巻
- 作品社
- 2005(平成17)年9月15日