たかいのみそのた
他界の味其他

冒頭文

マーテルリンクの諸作、わけても「群盲」や「侵入者」や「タンタジールの死」などには、運命的、象徴的、等々々の味があり、それが凝って、他界的の味となっている。そういう味が、あのまわりくどい、ねばねばとした、もって廻わった白(せりふ)廻わしによって読者に逼(せ)まってくる。その逼まり方が、何んとなく猟奇小説的であり探偵小説的である。            × ストリンドベルヒの或る作は、アラン・ポーの

文字遣い

新字新仮名

初出

「猟奇」1930(昭和5)年1月

底本

  • 国枝史郎探偵小説全集 全一巻
  • 作品社
  • 2005(平成17)年9月15日