インドのしじん
印度の詩人

冒頭文

印度(インド)独立運動が活溌になりガンジーの名が国際舞台へ大きくうつしだされてきた。 ガンジーにつれて思い出されるのは同国の詩人タゴールのことである。 タゴールがノーベル賞金を受けて世界的有名になった頃、日本観光に来た。それを招待してタゴールを日本中へ紹介したのは大阪朝日新聞社で、天王寺の公会堂で、タゴールの初御目見得と第一声とを発表した。その時わたしは同社の若い記者として、時

文字遣い

新字新仮名

初出

「外交」1940(昭和15)年9月16日

底本

  • 国枝史郎歴史小説傑作選
  • 作品社
  • 2006(平成18)年3月30日