じっせんについて ――うまになったはなし――
実践について ――馬になった話――

冒頭文

山口県の「光」に鉄道の講演会に行った帰途であった。柳井の駅で駅員が、「中井先生はいませんか。中井先生はいませんか」と叫んでいる。フト私の事かも知れんと思って、顔を出すと、「真直ぐに尾道に帰らずに広島に降りて下さい。労働者が待っていますから。鉄道電話の連絡です。」と言う。変だなとは思ったが、その頃広島県の中立委員として地方労働委員長をしていた私は、ともかくも広島で降りてみた。 駅では鉄道局

文字遣い

新字新仮名

初出

「青年文化」1948(昭和23)年9月

底本

  • 論理とその実践――組織論から図書館像へ――
  • てんびん社
  • 1972(昭和47)年11月20日