げいじゅつのにんげんがくてきこうさつ |
芸術の人間学的考察 |
冒頭文
1 ハイデッガーが存在に問いを発するにあたって、人間に優先性をあたえたのは、人間がすでに存在の会得をもち、彼のありかた existentia によって、それが何であるか essentia を把握することができるゆえである。 人間においては Was-Sein は Wie-Sein にほかならない。 いかに生きるかということによって、それが何であるかということをあらわにす
文字遣い
新字新仮名
初出
「理想」1931(昭和6年)10月
底本
- 中井正一評論集
- 岩波文庫、岩波書店
- 1995(平成7)年6月16日